ロウズ・カンパニーズは非常に優秀な貴族株

ロウズ・カンパニーズと言う会社をご存知でしょうか?ロウズは米国を中心にホームセンターチェーンを展開する企業です。ロウズはここでもよく取り上げている、「Dividend Champions」でも紹介されるような、素晴らしい特徴を持った企業です。「Dividend Champions」で紹介されているということはもうおわかりだと思いますが、貴族株に分類されています。しかも、その増配年数はなんと59年です。そういうことで、以前から私も注目していたんですが、先日モトリーフールにも注目株として紹介されていました。とてもいい機会なので今日はロウズについて見ていきたいと思います。

事業内容

ロウズ(Lowe’s Companies Inc)(Lowe’s)は、ホームセンターの会社である。【事業内容】ホームセンターおよびハードウェアストアを運営する。メンテナンス、修理、リフォーム、デコレーションのための製品を提供する。ホームセンターの商品は、アプライアンス、シーズンとアウトドアリビング、ローンとガーデン、木材、キッチンとバス、ツール、ペイント、ミルワーク、ハードウェア、フローリング、配管、建材、インテリア、照明、電気などのカテゴリーに分かれる。ウェブサイトやモバイルアプリケーションを通じて、製品情報、顧客の評価やレビュー、オンライン購入ガイドやハウツービデオなどの情報を提供する。また、住宅所有者、賃貸者、プロの顧客にもサービスを提供する。アプライアンス、フローリング、キッチン・バス、木材、建材、造作などの製品カテゴリーにおいて、施工業者による施工サービスを提供する。

引用:investing.comより

ロウズはいわゆるホームセンターチェーンを展開している会社で、北米を中心に事業を展開しています。日本で言うところのDCMホールディングスやカインズ、コメリといったところでしょうか。そんなロウズですが、現在は一般消費者向けよりも、プロフェッショナルな顧客向けの事業を強化していく方針のようです。プロフェッショナルな顧客のほうが、一般顧客よりも利益率が高いということと、ロウズにとってこの分野は、成長余地がまだまだあるということでしょう。このように利益率の高い所に投資をしている企業というのは非常に投資先としては有望です。無理な価格競争などして利益を押し下げるようなことになりにくいですからね。実際、直近四半期ではプロフェッショナル向けの需要が21%も増加したそうです。とてもいい傾向です。さらに新型コロナウィルスの影響はロウズにとってプラスに働いたようです。テレワークなどが一般的になり、米国では住宅環境を再考する人が増えているため、住宅リフォーム需要が増えています。よってロウズに対する需要はさらに高まるとみられています。

参照:モトリーフール いま注目すべき割安かつ優良なホームセンター・チェーン株

通期業績推移

引用:マネックス証券 銘柄スカウターより

売上高はきれいな右肩上がりをして非常に理想的です。特に去年は非常に伸びが大きくなっています。これはコロナウィルスの影響により、住宅環境が変わってきたことによるものでしょう。営業利益はときどき落ち込むことはあるようですが、おおむね上昇傾向にあるといっていいのではないでしょうか。

株価の推移

引用:マネックス証券 銘柄スカウターより

こちらもきれいな右肩上がりのチャートを描いています。非常に投資対象として魅力的に見えます。このような株価を長期間にわたり続けていると、少々のことでは株価は大きく下げることはないのだろうと思います。このくらい安定的な株は長期投資家としては非常に安心して買うことができそうです。

セグメント構成

引用:マネックス証券 銘柄スカウターより

非常に多くのセグメントに分かれていますが、よく見るとキッチンだとか、ホームセンターによくあるコーナーごとの分類のような感じです。なので正直この分類で何が分かるのか、よくわからない気がします。ホームセンターチェーン一本でいっていますといっているだけでしょうか。だとすると、少々不安な気もしますが、ホームセンター自体、いろいろな商品を取り扱っているので、いきなりすべての商品がダメになるということはないでしょう。そういう意味でも、これだけ多くのセグメントに分かれていることも意味があるのかなとは思います。

セグメント業績推移

引用:マネックス証券 銘柄スカウターより

ほぼすべての分野で上昇しているようです。やはり去年はそれだけ大きな社会変化があったということなんでしょう。この流れはしばらくは続くと個人的には思っているので、今後も高い収益を期待してしまいます。

年間配当履歴

引用:マネックス証券 銘柄スカウターより

右肩上がりの非常にきれいなグラフです。しかも22年度はさらに強い上昇になる可能性がありそうです。現在、業績は好調のようですから期待していいのではないでしょうか。このように強い右肩上がりのグラフは貴族株としては理想的です。

配当利回り 配当性向

引用:マネックス証券 銘柄スカウターより

配当利回りはあまり高くはありません。もう少し高い配当を期待したいところです。しかし、このような優良銘柄は投資家から買われやすいので、仕方ないのかもしれません。配当性向も26.8%と非常に余裕があり、今後もしばらくは配当の心配をする必要はなさそうです。しかし、ここまで余裕があるなら、もう少し配当を増やせないのかな?、とも思ってしまいます。

PER

引用:マネックス証券 銘柄スカウターより

PERは過去と比べても割安に推移しているようです。株価は上昇していますが、買われすぎということはないでしょう。十分検討に値すると思います。

貴族株指標

  • 増配年数 59年
  • 配当利回り 1.58%
  • 1年増配率 9.22%
  • 3年増配率 13.97%
  • 5年増配率 17.14%
  • 10年増配率 18.85%
  • 配当性向 32.99%
  • PER 20.91

参照:U.S.DividendChampions 2021/09/30より

連続増配年数59年というのは本当にすごい数字です。半世紀以上もの間、配当を増やし続けているのですから、その結果と経営姿勢は称賛に値します。この長い期間で、経営者も変わるでしょうし、事業環境も厳しい時期もあったと思います。それでもこの結果を残したのですから、すごいの一言です。配当利回りはそこまで良くはありません。いつもの優良企業にありがちな、株がすでに買われてしまっているという状態なのでしょう。これだけ長期間増配し続けるのですから仕方ないのかもしれません。そういう意味では、配当狙いというよりは、成長も合わせて狙うほうがいいでしょう。増配率は最近減少傾向ですが、それでも十分高い数字を維持していると思います。これからは景気回復期待もあり、来年以降はまた二桁の増配を期待したいところです。配当性向も32%と非常に余裕があり、まだまだ配当資金の枯渇は心配する必要はなさそうです。PERもだいたい市場平均ほどですから、それほど買われているという感じではありません。過去と比較しても十分割安ですし、投資対象として十分検討する価値はあるでしょう。

まとめ

今日はロウズについて見ていきました。ロウズは「Dividend Champions」で紹介されて以来、とても気になっていた企業です。非常に長い間、増配を続け、しかもその増配率が非常に高く、投資先としてはとても魅力的に見えます。米国には配当を重視する企業が多いので、貴族株に属する企業もたくさんありますが、ここまで増配年数が長く、かつ増配率が高い企業というのはそう多くありません。そういう意味でもロウズは長く安定した配当と、株価上昇を約束してくれる数少ない企業ではないかと思っています。ぜひともポートフォリオに加えたい銘柄です。