今日、朝起きると私の購読しているメールマガジンのなかでも一番のお気に入り、Justin Law氏の
「Dividend Growth Stock of the Week」
が届いていた。
Justin Law氏 は私が投資をするうえで最も重要かつ信頼しているソース「Dividend Champions」を作っている方である。
これは米国貴族株投資をする私にとっては最重要アイテムで米国貴族株投資をしている人であれば知っている人も大勢いるのではないかと思っている。
「Dividend Champions」 についてはまた機会があればご紹介しようと思うが今日のところは先に進ませてもらう。
テキサスインスツルメンツとは?
今日届いたレポートには推奨銘柄として「テキサスインスツルメンツ」が記載されていた。
「テキサスインスツルメンツ」という会社について名前は聞いたことあるが、実際にどんなことをしているのかを私は知らなかったので簡単ではあるが調べてみることにした。
企業概要 | テキサス・インストゥルメンツは、テキサス州のダラスを拠点とするアナログ半導体製造の世界大手である。製品は、サウンドやパワーなどのリアルワールド・シグナルを処理するために使用されている。売上高の95%は半導体が占め、残りの5%を電卓が占めている。ワイヤレス通信機器やさまざまな電子応用機器に搭載されるマイクロコントローラーなどのデジタルシグナル・プロセッサーでも市場をリードしている。 |
マネックス証券 銘柄スカウターより
これによると今話題の半導体関連ということになるのだろうか。
話題の株というのは個人的にはあまり興味がないのだがレポートを見ると、
1951年創業で長年にわたり技術と実績を積み重ねてきた企業のようである。
そういう意味では投資対象として少し興味が出てくる。
長年に渡り事業を継続できるということはそれだけ技術力があり、世間に認められている可能性があるからである。
そういう企業であれば安定した株価や配当が期待できるかもしれない。
特にオンリーワンの技術や市場を独占するようなものがあればぜひ投資を考えてみたいものだ。
セグメント構成

マネックス証券 銘柄スカウターより
これを見てみるとやはりアナログ半導体が主力の商品のようである。
Justin Law氏のレポートにも多種多様なアナログ半導体を80,000以上作っているとあり、
この分野ではそれなりの地位を築いているのではないかと思われる。
これは十分プラス材料であろう。
業績推移

マネックス証券 銘柄スカウターより
主力のアナログ半導体は順調に伸びているようだが、他の部門はいまいちという感じか。
ただ、売上の75%を占める主力のアナログ半導体が順調のようなので問題ないかもしれない。
特に最近の状況を鑑みれば、しばらくは半導体需要が減少するということはないだろう。
長期的に見ればアナログ半導体に頼っている売上というのは問題があるのかもしれない。
しかし、多種多様な製品を扱っていることを考えれば一気に売上が減少し、株価に影響を与える可能性は低いのではないか。
貴族株チェック
やはり貴族株投資家としてはここを調べないわけにはいかない。
というわけで、さっそく 「Dividend Champions」 で調べてみた。
増配年数 | 配当利回り | 増配率 (1年) | 増配率 (3年) | 増配率 (5年) | 増配率 (10年) | 配当性向 | PER |
17 | 2.14 | 15.9 | 20.6 | 21.6 | 22.5 | 56.9 | 26.63 |
Dividend Champions 2021/08/31版より
連続増配年数が17年と正確にはテキサスインスツルメンツはまだ、貴族株の仲間入りはしていないようだ。
しかし、これも十分立派な数字である。
配当利回りは若干物足りないがそれを差し引いても非常に興味が惹かれる数字が並んでいる。
そう、増配率である。
特に10年増配率が22.5%というのはすごい。
最近は減少傾向にあるがそれでも1年で15.9%も増加している。
これは十分に立派な数字であろう。
配当性向も56.9%とまだ十分に資金力もあり、いきなり減配の心配もなさそうである。
PERは若干高めだが、ここ最近の半導体関連の動きを見れば仕方ないのかもしれない。
ここをどう見るかは意見が分かれるだろう。
加えてJustin Law氏によれば、同社は自社株買いにも積極的で、過去10年で発行済株式数は19%も減少したようだ。
以上を踏まえると、テキサスインスツルメンツは投資対象として十分検討に値する企業であろう。
リスク
当然ながら、どんな投資にもリスクはある。
テキサスインスツルメンツの顧客は主に産業、自動車、およびパーソナルエレクトロニクス市場にいるようである。
よって経済状況に左右されやすい。
特に何度も述べているが最近は半導体関連が非常に好調なので株価もその恩恵も十分に受けていることは予想される。
しかし、そのような好循環はいつまでも続くわけではない。
この先、景気が下ぶれすれば株価が下がり、減配もしくは無配なんてこともあり得るということだ。
特に最近はインフレ懸念や中国の経済状況、アフガニスタンをはじめとした世界情勢など不安要素はいくらでもあり、楽観はできない。
まとめ
テキサスインスツルメンツは投資対象としてみた場合、十分に魅力的である。
特に増配率の推移は素晴らしく、ここまで素晴らしい数字を出せる企業はなかなかないであろう。
リスク要因も十分考慮しなければならないが今後、状況を見て投資するか積極的に監視していきたい。