わからないときには無理に行動しない

昨日は不動産市場に関する経済指標が相次ぎました。中身としては強弱まちまちといった感じであり、なかなか判断が難しいといった感じです。

新築住宅の販売は好調

昨日発表された3月の新築一戸建て住宅の販売は予想よりも強く、高水準なものとなりました。

3月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済み、年率換算)は増加し、1年ぶりの高水準となった。住宅ローン金利が低下し、住宅市場に幾分前向きな効果をもたらしたことが示唆された。

  住宅所有者の多くは、現在の金利環境下で自宅を手放すことに前向きでない。こうした中で、新築物件に目を向ける見込み客が増えている。地域別では西部と中西部、北東部で増加した。

  住宅ローン金利は3月に低下し、購入希望者によるローン申請が持ち直した。

  3月末時点で売りに出されていた新築物件は43万2000戸と、前月からわずかに減少し、ほぼ1年ぶりの低水準となった。販売に対する在庫比率は7.6カ月。販売されたが未着工の物件(受注残を示す指標の一つ)は16万8000件で、この1年余りで最も多かった。

  新築住宅の販売価格は中央値で前年同月比3.2%上昇し、44万9800ドル(約6020万円)となった。

引用:bloombergより

一時期の金利が上昇していた頃とは違い、今はやや住宅ローンも落ち着きを見せてきています。そういう意味では不動産投資もしやすくなっているのだろうという感じです。

住宅価格の伸びは落ち着く

しかし、全米全体での住宅価格で見ると、伸びが鈍化しており、やや住宅市場が落ち着いてきていることがわかります。

S&P・コアロジック/ケース・シラーがまとめた全米の住宅価格指数は、2月に前年比ベースで伸びが鈍化した。借り入れコストの上昇が買い手を圧迫している。

  借り入れコストの急上昇を受けて多くの購入見込み客が様子見姿勢となり、米国全体で住宅市場は減速している。一部では需要が上向き始めたが、市場に出ている物件が不足しており、販売への下押し圧力となっている。

  統計発表元であるS&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズのマネジングディレクター、クレイグ・ラザラ氏は今回のデータが銀行不安に揺れた3月より前を対象としていると説明した。

  25日の発表文でラザラ氏は「予測はまちまちだが、これまでのところ米金融当局はインフレ鈍化の目標に集中しているようだ。つまり、政策金利は少なくとも短期的には高い水準にとどまる可能性が示唆される」と指摘。「少なくとも向こう数カ月の住宅価格を見ると、住宅ローン借り入れと景気減速の見通しが引き続き向かい風となる可能性が高い」と付け加えた。

  全米ベースの住宅価格指数は、前月比では0.2%上昇。1月までは7カ月連続で低下していた。

  ラザラ氏によれば、2月は地域によって「際立った」違いが見られた。フロリダ州のマイアミでは前年比10.8%上昇したほか、同州タンパやジョージア州アトランタなども高い伸びだった。一方で西海岸の一部都市は低調で、ロサンゼルスでは1.3%低下となった。

引用:bloombergより

このように住宅価格の伸びはここへ来て落ち着きを見せています。金利が高水準であることは確かであり、そのことが住宅購入に対する意欲をそいでいることなのだろうという感じです。しばらくは政策金利も高止まりすることが予想され、そういう意味ではこの傾向はしばらく続くのだろうという感じです。

わからないものには近づかない

今回の結果というのは正直なんとも言えないといった感じがします。果たして今回の結果は住宅市場が好調なのか弱含んでいるのかどう判断すればいいのだろうという感じです。投資をしていればこのような矛盾した状態というのは時々遭遇するものであり、本当に判断に困ります。初戦は素人ですし、まあ、しょうがないといったところです。こういうときは無理せず静観するのが良いと思います。きちんと判断できる人はいいですが、そうでないのであれば関わらないのが良いです。

まとめ

今日は昨日発表された住宅市場の指標について見てきました。正直私ごときではなんとも判断できないといった内容でした。しかし、このようなことは時々起きるので慌てることはありません。わからないときは近づかなければいいのです。無理に攻める必要はありません。