モルガンスタンレーのマイケル・ウィルソン氏の悲観論はまだまだ続く。

米国経済の先行きについてはいろいろな見方があり、現状では今後どのようになるのかというのは非常に見通しづらいのかなという感じがします。強気な見方と弱気な見方が混在しており、なかなか判断ができないというのが正直なところです。その中でも今日は弱気派の意見がまた出てきていたので少し見ていきたいと思います。

ウィルソン氏の悲観論

モルガンスタンレーのマイケル・ウィルソン氏は今後の株式市場について以下のような見解を述べています。

米経済の底堅い成長を背景に今年の株価は大きく上昇してきたが、来年のリスク資産に対する投資家の見方はここに来てネガティブに傾いていると、モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏が指摘した。

  S&P500種株価指数は年初から16%上昇しているものの、ウィルソン氏は今年の弱気見通しを変えていない。リセッション(景気後退)は完全に回避されたのか、それとも来年以降に押し出されたのか、という議論が顧客の間で広がっていると同氏は指摘する。

  「当社が話を聞いている限り、投資家の過半数は『押し出された』派であり、来年はリスク資産にとって今年よりも厳しい年になりそうだと考えられている」とウィルソン氏はリポートで説明した。

  今年の米株式相場は金利頭打ち観測と予想を上回る経済成長に率いられて上昇し、それまでの弱気見通しを反証した。ソシエテ・ジェネラルのマニシュ・カブラ氏や、BNPパリバのグレッグ・ブートル氏など複数のストラテジストが最近、S&P500種の年末予想を引き上げている。ウィルソン氏による最新の予想では、S&P500種は年末までに依然10%を超える下げとなる。

引用:bloombergより

引用:bloombergより

このようにウィルソン氏は述べ、今後の株式市場については弱気な見方をしています。ウィルソン氏といえば米国でも有名な悲観論者であり、いつでもこのような悲観的な論調を展開している人です。そういう意味では何も驚くようなことではありませんが、記事にもあるように強気な見方をする人も少なくない中であってもこのような自分の意見をつらぬく姿勢というのはこれまで何度も見てきた光景です。なのであまり悲観的にはなる必要はないとは思いますが、一応耳に入れておいたほうがいいのだろうと思います。

やることは変わらない

相変わらずのウィルソン氏の発言はいつになっても厳しさが増すばかりと言った感じでしょうか。よくここまで悲観的になれるなという感じがします。過去に大きなリセッションを言い当てたとか言われたりもする同氏ですが、これだけしょっちゅう悲観的な論調ばかり言っていればそれは当たるでしょうというところです。むしろ外れた回数を数えたほうが多いのではないかと思ってしまいます。少なくともこれまでの米国を始めとした世界経済は右肩上がりをしていますし、そういう意味では悲観論が楽観論よりもあたっているということはないのかなと感じています。もちろん局所的には当たることもあるとは思いますが。いずれにせよ我々個人投資家にとってはどうでもいいことです。時間という武器を持った個人投資家は短期的に株価がどうなろうがコツコツとその資金を投資し続ければいいだけです。それだけでウィルソン氏を始めとした多くの専門家よりも好成績を収めることができるでしょう。あとはそれを貫くだけの意思を持つだけです。

まとめ

今日はモルガンスタンレーのウィルソン氏の発言を見てきました。相変わらずの悲観論であり、むしろ清々しいほどのものだったと思います。もちろん同氏の発言が荒唐無稽だとは言いません。そのリスクというのも十分あると思いますし、むしろ現状を楽観的に見れるほうがすごいなとも言えるのではないかと思います。どちらにせよ、我々がやることは変わりません。初志貫徹で、何が起きてもぶれない心を持って投資に望んでいきましょう。