今週発表される経済指標

今週発表される経済指標は以下のとおりです。

引用:マネックス証券より

今週も非常に重要な経済指標の発表が相次ぎます。特に雇用統計など労働市場関連の重要指標の発表が相次ぐため、その動向によって株式市場も大きく動くことになるかもしれません。最近はインフレの落ち着きや金利の利下げ期待などによりマーケットの期待は徐々に高まってきているように思います。その一因には強い労働市場というのもあるのだろうと思います。当初、インフレが落ち着くには雇用もある程度の悪化が必要だと見られていましたが、そこまで大きな雇用の悪化を伴わなくともインフレはかなり落ち着きを見せてきました。そして現在も一時期の強さはなくなったとはいえ底堅さを見せており、予想外に強い労働市場に皆、驚きを持っていたように思います。この強い労働市場というのは経済にとって非常にプラスであり、雇用が安定しているのであれば懸念されていた大幅なリセッションというのはまず考えられないと見ていいのかなという感じです。雇用が安定しているのであれば消費もそこまで落ち込むことはないでしょうし、消費者の心理も大きく損なわれることはないと思われます。そういう意味でも現状では懸念されていた悪いシナリオはかなり遠ざかったように見えますし、目指すソフトランディングへの道筋もかなりはっきりしてきたのかなという印象です。それがより確実なものとなっているかを図る上でも今週の雇用関係の経済指標の発表は重要なものとなると思われます。ここで予想外に雇用が強くなればインフレが再び強さを見せてきたということで、引き締めリスクが意識されてくることでしょう。また、大きく落ち込むようなことになればインフレは落ち着くかもしれないけれど、経済が急減速するリスクも意識され始めるのかなという感じです。今の所、流石にここからインフレが再加速するような兆候はないので、その危険性はないような気はしますが、雇用が予想外に悪化する懸念というのはないこともないのかなという感じです。もしそうなれば利下げ期待は高まるか可能性があり、株式市場は一時的に上昇するかもしれませんが、長期的に見れば再びリセッションリスクも意識されるかもしれません。そのバランスを市場がどう判断するかはわかりませんが、そのような事態も考慮しておくべきでしょう。