最近好決算を発表した米国企業

深刻なインフレと景気後退の件により米国株式は軟調な展開が続いています。今後の先行きについても全く楽観できるものではなく、しばらくはこの軟調な展開が続いていくものと思われます。しかし、悲観する必要は全くなく、必ずまた上昇するときが来ることでしょう。また、個別株を見ていけば順調に業績を伸ばしている企業も存在し、投資の機会というのは十分に存在すると思われます。そういうわけで今日は最近発表された好決算企業についてみていきます。

P&Gの決算発表

日用品大手のP&Gは第一四半期の決算を発表しました。内容としては市場予想を上回る結果となり、順調に収益を伸ばしていることがわかります。

 米日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が19日発表した第1・四半期(7─9月期)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。製品の値上げで原材料高とドル高の影響を抑えた。

純売上高は206億1000万ドル、調整後の1株当たり利益は1.57ドル。リフィニティブのIBESデータによると、アナリスト予想は売上高が202億8000万ドル、1株利益が1.54ドルだった。

第1・四半期に製品ライン全体の平均価格は9%上昇した一方、販売量は3%減少。ロシアでの出荷減が主因という。

引用:ロイターより

このようにP&Gはインフレ下においても順調に収益を伸ばしているようです。P&Gといえば日本でもおなじみの企業であり、日用品をはじめとした生活に密着した商品を多く販売しています。そのブランド力というのは非常に強力であり、それが今回のインフレ下においても高い収益をもたらした要因の一つということでしょう。このように非常に高いブランド力を持った企業というのは価格決定権を持っているためにインフレ下においても収益を安定的に得られやすい傾向があります。たとえ値段が高くなってもその商品にはその価値があるということで消費者が離れていかないためです。もちろんそれだけではないでしょうが、この高インフレ下において非常に優秀な成績を収めたことは事実であり、投資対象としては非常に魅力的であるということは間違いないと思います。

J&Jの決算発表

J&Jは第3四半期の決算を発表し、市場予想を上回る内容を残す結果となっています。

米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が18日発表した第3・四半期決算は、実質利益と売上高が市場予想を上回った。抗がん剤「ダラザレックス」の強い需要が追い風になった。ただインフレ圧力やドル高などに苦戦しているため、ある程度の人員削減に動く可能性があると示唆した。

特殊要因を除く1株利益は2.55ドル、総売上高は前年同期比1.9%増の237億9000万ドル。リフィニティブIBESのデータに基づく市場予想はそれぞれ2.47ドルと233億4000万ドルだった。

ダラザレックスの売上高は30%近く伸びて20億5000万ドルに膨らんだ。

引用:ロイターより

このようにJ&Jも非常に優秀な決算を発表しています。もちろんインフレが業績に対して悪影響を与えていることは事実です。そのため今後の業績見通しにも慎重な言い回しが多くみられます。しかし、今回の結果によって非常に強固な収益基盤を持っていることを改めて示した形といっていいでしょう。

IBMの決算発表

IBMが第3四半期の決算を発表し、こちらも市場予想を上回る決算内容でした。

IBMが19日発表した7-9月(第3四半期)決算では、売上高は市場予想を上回った。キャッシュフロー(現金収支)見通しを確認し、ソフトウエアやメインフレーム・コンピューター、ハイブリッド・クラウド・サービスの需要が引き続き安定していることを示唆した。

  発表資料によると、7-9月期売上高は6.5%増の141億ドル(約2兆1100億円)。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は135億ドル。IBMは通期の増収率が1桁台半ばとしていた従来のガイダンスを上回ると予想し、フリーキャッシュフローは100億ドル予想に届く見通しも示した。

引用:Bloombergより

このようにIBMも非常に好調な決算内容だったようです。クラウド事業が好調だったようで、特にコロナによってリモートでの業務等が重要視されるようになった中でIBMのようなIT企業の需要というのはこれからも堅調に推移していくのでしょう。もちろん競争も激しく、安泰ということはないとは思いますが、このような中でも非常に優秀な成績を収めているという事実は投資対象として非常に魅力的だといっていいのかなと思います。

どんなときにも好業績を上げる企業というのは存在する

このように経済に非常に不透明感があるときでも堅調に収益を伸ばしている企業というのは存在します。特に代替不可能な商品を扱っている企業というのはこのような状況下においても安定して収益を上げられる傾向があります。P&Gのように生活に密着した商品を多く提供している企業。J&Jのように生活や医療など生きていくためには欠かせない商品を扱っている企業。IBMのようにこれからのIT時代には欠かせない、また継続的に使用料を徴収できる収益モデルを持っている企業。このような企業というのはいついかなる時でも安定して収益を上げられる傾向があります。そういう意味でもこれからしばらく不透明な時代が続くとみられます。なので投資をしようと思っている人はこのような企業を探してみるのもいいと思います。

まとめ

今日は最近好決算を発表した企業をいくつか紹介してみました。もちろんすべてがこのように順調というわけではありません。悪い決算を発表した企業も多く存在します。特にこれからはそのような企業が多く出てくるでしょう。しかし、すべてがそのように業績が悪くなるというわけではないのです。どんなに景気が悪化したとしても好業績を発表する企業というのは必ず存在します。なのでそのような企業に投資できるように常にアンテナを張っておくようにしたいものです。