投資方針〜私の米国貴族株投資のやり方

私は現在、米国貴族株投資、インデックスファンドの積立投資、高配当株を中心とした個別株投資をおこなっています。その中でも今日は、私が実際に行っている米国貴族株投資について話していきたいと思います。今までさんざん貴族株の銘柄について書いてきましたので、今更感は否めませんが大事なことなので、確認の意味を込めて述べていきたいと思います。

貴族株投資とは

配当貴族とは、長期にわたり毎年配当を増やしている企業を指します。米国では一定期間以上連続して増配している優良株を集めて算出した「配当貴族指数」があり、その中でもS&P500の構成銘柄のうち25年間連続して増配している優良大型株のパフォーマンスを測定する「S&P500配当貴族指数」が有名です。

引用:SMBC日興証券株式会社ホームページより

貴族株投資とは、いわゆる配当貴族と呼ばれる株式に投資することです。配当貴族とは、上記にあるように長期間に渡り、配当を増やし続けている企業を指します。一番有名な「S&P500配当貴族指数」では米国のS&P500採用銘柄のうち、S&P社が指定した、25年以上連続して増配している優良大型株のパフォーマンスを測定して算出しています。他にも配当王と呼ばれるグループもあり、こちらは連続増配年数が50年以上と非常に厳しい条件になっています。そして、私が行っている貴族株投資は、米国に上場しているすべての株式について、25年以上連続増配している企業を対象にしています。優良大型株だけに絞れば、非常に安定感は増すかもしれませんが、そこまで投資対象を狭める必要もないかなと思っているので、そうしています。ただ、そこまで特別な理由があるわけではありません。あるとすれば、貴族株を簡単にスクリーニングできるツール、「U.S.DividendChampions」の影響でしょうか。もうこのサイトでも何度も登場している「U.S.DividendChampions」ですが、これが取り扱っているのが、米国市場で取引できるすべての株の中から、25年以上連続して増配しているものだからです。

貴族株は儲かるのか

もちろん絶対に儲かるなんてことは言えません。しかし、貴族株は長い間配当を増やし続けてきたという実績があります。この「配当を増やし続けてきた」という実績が何より大きいです。配当を増やすということはそれだけ利益を上げ続けられるということの裏返しでもあります。利益がなければ配当は出せませんから当然ですよね。1〜2年程度ならごまかせるかもしれませんが、何十年も利益がないのに配当を増やし続けるなんてできません。ですから、この実績は企業が順調に成長していることを示す指標の一つでもあると思ってます。実際のパフォーマンスを見てみても、下図のように非常に強い上昇を示していて、S&P500指数よりもいい数字を出しています。もちろん、必ず市場平均よりも良くなる補償はありませんが、配当貴族株の優秀さを示すには十分なグラフだと思います。

引用:トウシル 少額から「配当貴族」を目指す?米国の連続増配株に注目(香川 睦)より

言葉と数字

巷ではいろんな専門家が「この株は値上がりする」とか「この先景気は悪くなるからしばらく株ややめたほうがいい」とかいろんなことを言っています。しかし、どんなに優秀な経済理論や投資理論でもあくまで予測です。そのとおりになる保証はどこにもありません。それが正しいのかなんて凡人の私にはちっともわかりませんし、検証するための材料も頭もありません。それよりも過去数十年に渡り配当を増やし続けてきたという実績の説得力は、どこの誰だかわからない人の訳のわからない理屈よりも遥かに説得力があると私は思います。もちろん貴族株と呼ばれるものも、この先ずっと配当を増やせる保証はありません。来年には減配、無配になる可能性もあるでしょう。しかし、何度も言いますが、数十年に渡り配当を増やし続けてきたという実績は、他のどんな経済理論よりも価値のある投資判断材料になると私は思ってます。このような素晴らしい実績のある企業を探そうと思ったとき、やることは唯一つ、連続増配年数を調べるだけです。これは非常に簡単で天才でも馬鹿でもできて、しかも結果は同じになります。だって、数字は誰の目にも同じに見えますから。言葉はその解釈などで印象は変わりますが、数字は誰が見ても同じです。そういう意味でも貴族株投資というのは、素人が簡単に好銘柄を探すことができるとてもいい投資方法だと思ってます。

貴族株はいくつあるか

貴族株と呼ばれるものは株は、先程の25年という数字を当てはめた場合、米国株には2021年9月30日時点で140銘柄存在します。対して日本では2021年8月2日時点で花王(31年)のみが当てはまります。これを見てびっくりした人もいるかもしれませんが、実は貴族株投資という点で見た場合、日本という市場は大変魅力のない市場なのです。しかも、花王は増配率も3年で1.27倍と非常に低いものとなっています。他の日本株も20年前後のものはいくつかありますが同じようなものです。それに比べて米国株は連続増配の年数を見ても、最高で67年というとんでもないものもあり、60年、50年、40年といった長い年数増配を続けている銘柄もたくさんあります。しかも10年増配率が10%以上なんて銘柄もいくつもありますし、5%以上などは本当にたくさんあります。このように、貴族株投資をしようと思ったらまず米国株が第一選択になります。

参照:U.S.DividendChampions 2021/09/30より

まとめ

貴族株投資は素人ができる投資手法の中でも比較的簡便で優良銘柄に投資できる素晴らしい投資方法だと思います。誰かの言葉ではなく、何十年と積み重ねられた実績というのはどんな言葉や理論より説得力があります。もちろん、投資の世界に絶対はありません。貴族株といえど、永遠に増配し続けたり、株価が上昇し続けるなんてことはないでしょう。ですから、絶対に儲かるなんてことは言えません。そこは皆さんの投資スタイルに合わせて考えてみてください。ただ、私は誰かの予想よりも、積み上げられた実績というものを信頼しているということです。みなさんも誰かに言われたとかではなく、きちんと実績を出し続けている企業に投資してみませんか?