新規失業保険申請件数は低調を維持。労働市場は引き続き堅調。

米国の労働市場は引き続き好調です。昨日発表された先週一週間の新規失業保険申請件数は減少傾向を示し、労働市場は未だ堅調の推移していることが確認されました。インフレが落ち着きを見せながらも労働市場は今の所、弱くなる気配を見せてはいません。

労働市場は引き続き堅調

昨日発表された先週一週間の新規失業保険申請件数は、依然として低水準なものとなり、労働市場が今なお健全に機能していることが確認されました。

米国では先週、失業保険の新規申請件数が減少し、3週ぶり低水準となった。労働者に対する需要がなお健全なことが示唆される。

  失業保険の継続受給者数は12日終了週に170万人に減少した。

  季節調整前ベースでは、先週の申請件数は約19万8000件に減少し、昨年10月以来の低水準。ただハワイ州では急増。マウイ島での山火事が影響した。

  今回の失業保険統計は、労働市場が強さを維持し、米経済に新たに生まれた勢いを支えていることを示している。雇用主はなお健全なペースで採用を続けており、今年大きく報道されたレイオフの波はペースを弱めつつあるようだ。

  新規失業保険申請件数は、夏季には特に変動が大きくなり得る。自動車メーカーが年次の設備入れ替えで稼働を停止することが背景にある。より変動の少ない失業保険申請の4週移動平均は23万6750件に増加した。

引用:bloombergより

このように米国の労働市場は健全性を保っています。インフレが落ち着いてきたとはいえ、未だ高水準であることは代わりありません。経済についても予想されていたほどではないにしろ、以前ほどの力強さはなく、いつ景気後退に陥ってもおかしくない状況です。そういう中にあっても労働市場が健全に機能しているという事実は何よりも心強いものだと言えます。雇用が安定してさえいれば、少なくとも経済が大幅に悪化し、社会を混乱に巻き込むというリスクは非常に低いと言っていいのかなというところです。そういう意味でも労働市場の安定が確認できたことはFRBにとっても朗報であろうと思われます。

雇用が安定している限り大混乱にはならないだろう

相変わらずの安定した労働市場は非常に喜ばしいニュースであると言っていいでしょう。金融政策を考える上でも、雇用の安定というのは無視できない要素であることは間違いありません。そういう意味で雇用が安定しているということはFRBはインフレ抑制のために全力を注げるということを意味しますし、仮に景気が後退してきたとしてもそれに十分対応できる力も備えていると言っていいでしょう。そういう意味でも今後も色々あるとは思いますが、大きな混乱が起きる可能性は今のところ小さいと言っていいのかなという感じです。

まとめ

今日は米国の労働市場について見ていました。相変わらず米国の労働市場は健全です。この労働市場が安定している限り、大きな混乱は起きないと思いますし、インフレ抑制やソフトランディングの可能性も十分に期待できるのかなと感じます。そういう意味では非常に良い状態が続いていると言っていいでしょう。この流れが変わらないうちに、インフレ抑制と経済成長の道筋をしっかりつけてほしいものです。