いくら悲観論が台頭しようとも結局やることは同じ

SVB破綻破綻による金融不安の連鎖が止まりません。先週はスイスの大手金融機関、クレディ・スイスの経営不振のニュースも広まり株価は大きく下げることになりました。今回の事態においては米国政府も素早い対応を示し、一時はその不安も和らいだような空気も出てきていましたが、今ではそれも完全に消えているような状態です。そしてその悲観論は日に日に高まっています。

悲観論が絶えない日々

連日、SVB破綻から始まった金融不安のニュースが絶えませんが、その影響というのはまだまだ続いていきそうです。先日も現在の状況はまだ不安を解消しきれておらず、積極的な会は控えたほうが良いというレポートが出されていました。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト、マイケル・ハートネット氏は、ファンドの資金動向は迫りくるリセッション(景気後退)についての十分な懸念をまだ反映していないとして、株式相場上昇の機会を捉えて売ることを勧めた。

  17日のリポートで、株式に「降伏が見られていない」ため「上がれば売り」だとし、「市場は利下げを欲張り過ぎ、リセッションを十分に恐れていない」と指摘した。

  同氏はS&P500種株価指数が直近の終値から約3.5%高い4100を上回ったら売ることを推奨。これまでのところ「極度に弱気のポジショニングも極端な経済への悲観も、政策に関するパニックも」見られず、株式には売りが出やすく安値を更新する可能性があると分析した。

  ハートネット氏はこのところの銀行危機に加え、それに伴う貸し付け基準厳格化が起これば、地銀への依存が大きい中小企業に特に大きな打撃となる可能性があるとも指摘した。

  また、ゴールドマン・サックス・グループのストラテジスト、ピーター・オッペンハイマー、シャロン・ベル両氏は17日のリポートで、「相場が現水準から目先回復しても、高い不透明性と低水準の信頼感、あまり魅力的には見えないバリュエーションからは現在の『ファット・アンド・フラット(ボラティリティーが拡大しリターンは低い)相場』が続くことを意味する公算が大きい」との見方を示した。

引用:bloombergより

このようにバンク・オブ・アメリカのストラテジストは株式市場に対して悲観的です。一時的に回復することもあるだろうが、そのタイミングでの売りを推奨しています。現状、金融不安に対してなにか問題解決が行われたような形跡はなく、おそらくは今後もしばらくこのような事態は続いていくことでしょう。そういう意味ではまだ買いは早いということでしょう。今の所、このような発言というのがマーケットを多く締めているような気がします。すでに事態を織り込んだとか、下がったところでかいという発言はあまり聞きません。そういう意味ではひじょうに多くの悲観論がマーケットを覆っているという状態です。

むしろ今がチャンス

個人的にはこの意見には反対です。今はむしろ買いだと思っています。このような誰もがマーケットに対して悲観的になっているときこそあとになってみれば株価の底だったということがよくあります。そういう意味ではこのようなときこそ株を買うべきです。それに今は金融関連というだけで株価が売られますし、今回の事態には全く関係のない株さえ大きく売られている状態です。このように市場が本来あるべき姿から大きく歪んだときこそチャンスだと思います。もちろん投資にはリスクはつきものなのでそのリスクはきちんと自分で取る覚悟は必要です。しかし、それができる人こそが大きな利益を挙げられるのです。そういう意味ではこのような悲観論が台頭しているときこそ積極的に動くべきでしょう。

株価が上昇するまでゆっくり待てばいいだけ

そして個人投資家こそがその行動を取ることができる唯一の存在であると言っても過言ではありません。前述の悲観的な発言というのは何も間違っているということではありません。むしろ短期的に見れば当然の結果でしょう。彼らのようなプロの投資家というのは短期間での成果を求められます。なので我々個人投資家のように10年20年と長い時間をかけてゆっくり待つということができないのです。なので大きなリスクをとって短期的な売買をせざるを得ないのです。しかし個人投資家にはそのような時間の縛りは存在しません。10年だろうが20年だろうが利益が出るまで待ち続けていればいいだけです。何も考える必要はありませんし、何もする必要もありません。むしろ何もしてはいけないのです。そのようにルールを守り、時間をかけて結果を待っているだけで十分良い結果を出せるでしょう。それこそが一番安全で確実な投資方法であり、個人投資家に飲みできる最強の投資方法だと思っています。

まとめ

今日は非常に悲観的なレポートから個人投資家がどのような姿勢で投資に望めばよいかということを述べてきました。特に初心者の方は現在の悲観的な相場はとても恐怖感を覚えることでしょう。しかし、これまでリーマンショックのような大きな下落を何度も経験してきた身からすると、このようなことは日常茶飯事です。定期的に大きな相場の調整というのは起こりますし、そのたびに専門家と称する人たちが悲観的な発言ばかりをして相場を冷やしていきます。しかし、結局はそれをすべて織り込んだあと株価は上昇を始めるのです。これまで何度も起こってきたことであり、これからもこの人間社会のシステムが崩壊しない限り続いていくことでしょう。そういう意味では現在の状況を過度に悲観する必要はないということです。これまで通り、ルールに従って淡々と投資をしている人が今後大きな成功を収めることになるでしょう。