2月の耐久財受注は市場予想に反して弱いものとなる

インフレや金融不安など米国経済は不安要素が日々悪化していきますが、その影響は企業活動の現場にも影響を与えてきているのかもしれません。2月の耐久財受注は予想に反して弱いものとなり、実体経済は予想以上に疲弊している可能性が示唆されました。企業業績の悪化というのは以前より進んできていたとは思いますが、それがより確実に判明してきています。

2月の耐久財受注は予想外に減少

先日発表された2月の耐久財受注は非常に弱いものとなり、経済の悪化はより深刻なものとなってきている可能性が出てきています。

2月の米耐久財受注は市場予想に反して減少。航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注は若干増加した。

  国内総生産(GDP)の算出に使用されるコア資本財の出荷は横ばいだった。

  コア資本財は受注が上向いたものの、1年余り続く利上げで企業が投資計画を抑制し始めている可能性を示唆した。経済の先行き不透明感が深まり、企業利益が伸び悩む中、状況は悪化しかねない。

  サンタンデールUSキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、スティーブン・スタンレー氏は「信用引き締めを理由に企業が投資計画を縮小せざるを得なくなっているのかどうかは、もう数カ月様子を見ないと分からない」と話す。「信用状況が強く引き締められる場合、企業投資が影響を受けやすい部分であることに間違いない」と続けた。

  コア資本財以外の受注は総じて弱い。コンピューターや輸送機器、機械、通信機器はいずれも減少した。

  変動が大きい民間航空機の受注は6.6%減。米ボーイングは2月に5機の受注を発表。1月は55機だった。この統計はボーイングの月間の数字と常に相関しているわけではない。

引用:bloombergより

このように耐久財受注は総じて弱いような状況です。このため今後発表されるGDPなど経済指標も弱くなる可能性は高くなったと言っていいでしょう。インフレが進行し、金融不安が依然としてくすぶる中、米国経済の先行きは不透明感が増してきたように思います。

先行きはさらに不安定になる

米国経済はかなり深刻な状況に陥っていると言っていいでしょう。インフレが全く落ち着く様子もなく、金融不安も依然として収束する見込みはありません。そんな中にあって実体経済の悪化も進んできていることが確認されたことは非常に苦しい状況と言っていいでしょう。これだけ経済が弱くなってきたことを考えると金融政策もやや緩める必要もあるのかなという感じはしますが、インフレは全く落ち着いておらず、そのあたりの判断というのは非常に難しいものになるのではないかと思われます。そういう意味ではFRBはより難しい舵取り要求されることとなり、マーケットも大荒れになる可能性もより大きくなったのではないかという感じです。そういう意味でも先行きの不透明感はより深まったと言っていいでしょう。

まとめ

今日は2月の耐久財受注を見てきました。米国経済の疲弊というのはより申告になっています。しかしインフレは依然として強く、金融不安も全く解消されていません。そういう意味ではより不透明感は増していると言っていいでしょう。そういう意味ではまだまだ何が起きてもおかしくありません。何が起きても大丈夫なようにしっかり備えておく必要があるでしょう。