化石燃料の重要性は今後も変わらないだろう

化石燃料に対する風当たりは日に日に厳しくなってきますが、その重要性というものは何もなくなっているわけではありません。むしろそれは今後もしばらく続くものであり、人類にとって重要なエネルギーであることは変わりないでしょう。それを否定する人が最近は多く存在しますが、多くの著名な投資家はそれを否定しています。実際どうなるか問うのは神のみぞ知るというところですが、少なくともいわゆるクリーンエネルギーがこれまで化石燃料が担ってきた役割全てを代替できるとはとても思えません。そういう意味では正しい考えなのかなという感じがします。

化石燃料は今後も重要なエネルギー源であり続ける

先日、化石燃料の将来について面白い記事が掲載されていたので今日はこの記事について見ていきたい。

バイデン大統領は、グリーンエネルギーの将来性について、アメリカ国民に訴えかけてきた。何度も「化石燃料は廃れつつある」と叫んできたのだ。

しかし彼は、「我々が化石燃料無しでは生きていけないということ」を認識している。少なくとも今後10年間は石油とガスが必要であることを認めているのだ。

さらに、エネルギー情報局もまた「2050年になっても石油が最大のエネルギー源である」と述べている。

そして、政府が「化石燃料は死ぬ」と叫んでいるのとは対照的に…世界の大富豪たちは、石油とガスへの投資を加速させているのだ。

2022年、政府がグリーンエネルギー政策の宣伝に忙しい中…世界一の投資家ウォーレン・バフェットは大手石油会社への投資を加速させていた。

シェブロン(CVX)とオクシデンタル・ペトロリアム(OXY)に合計450億ドル(約5兆8,500億円)を投資。ここ数年で最大の投資のひとつだ。(1ドル=130円で計算)さらに最近、370万株を追加購入。持ち株比率は23.6%に。

バフェットだけではない。カール・アイカーン、デビッド・テッパー、レイ・ダリオなど名だたる投資家たちも、石油企業に投資しているのだ。

例えば、「ヘッジファンドの帝王」と呼ばれるレイ・ダリオは、石油株を大幅に買い増している。2021年末から昨年にかけて、シェブロン株は約85倍に増加。エクソンモービル(XOM)についても約175倍に増加している。

バイデン大統領は今、化石燃料産業を潰すという約束を忘れ、カリフォルニア、アラスカ、テキサス沖で大規模な石油プロジェクトを強行した。

一方、OPECは日量200万バレルの減産に踏み切っている。

こうした動きはアメリカの主要な石油企業にとっては追い風となるだろう。もちろん、来週、来月、来年に石油の価格がどうなるかは分からない。

しかし、需要と供給の単純な法則に基づけば、石油と天然ガスの価格は、5年後、そして10年後に大きく上昇すると期待している。是非とも石油関連企業に注目してみていただきたい。

引用:Financial ダイレクト | 経済メディアより

このように著者は今後の化石燃料についてとても肯定的に見ています。世界的には化石燃料に対する風当たりというのは増してきていますが、その言説とは裏腹に化石燃料に対する需要というのは全く衰えておらず、今後も重要なエネルギー源の一つとして残ると見ています。これは何も著者だけの思い込みではなく、公的機関からの公式レポートにも書いてあることです。そしてクリーンエネルギーへの移行を明言している政府であっても依然として化石燃料へのプロジェクトを実行し続けているという事実もあります。もちろんこれはあくまで一時的であり、将来的には廃止する流れの一部に過ぎないという意見もあるでしょう。しかし、状況を見る限り、化石燃料の重要性がすぐにどうこうなるとは私にはとても思えません。そして名だたる著名な投資家たちもそれに呼応するような形で投資行動を起こしています。ウォーレンバフェットがオクシデンタルを始めとした石油関連株を買っているということは大きなニュースになっていまた、レイ・ダリオを始め、ほかの投資家たちも化石燃料に投資をしているそうです。そういう意味では化石燃料の将来性は少なくともそんなにかんたんになくなったりはしないと思っていいような気がします。

投資家は損をするような行動は絶対にしない

個人的にもこの考えには賛成です。地球温暖化など化石燃料を取り巻く諸問題について否定するつもりはありません。しかし、それが正しいかどうかという問題ではなく、そんな急激な変化を起こすことは不可能だと思うからです。化石燃料というのはあらゆる場面で使われています。エネルギー源としてもそうですが身の回りの衣服や家具家電、日用品など様々なものに使われており、なくてはならない存在です。それをいきなり全て使用するのをやめ、クリーンエネルギーに移行するなどどう考えてもできるとは思えません。そういう意味では今後も化石燃料の需要というのは減ることはないでしょう。特にこれから新興国がどんどん経済発展し、その需要というのは伸びてくると思われます。そういう意味ではやはり化石燃料がなくなるとは個人的にはとても思えません。

まとめ

今日は化石燃料の将来について考えてきました。このことについては色々と意見があると思います。いずれの意見も私は否定するつもりはありません。しかし、環境団体や政府がいかにクリーンエネルギーの重要性を訴えたとしても化石燃料の重要性を否定できるものではないと思っています。そしてそのことに投資家は気づいているのです。人間は非常に傲慢で嘘つきです。口ではいいことを行っていたとしてもその裏で真逆のことをやっているなんてことはよくあることです。しかし、そんな人間だからこそお金のかかることに対しては非常に正直になります。損をすると思うようなものには絶対投資をしません。そういう意味では投資家が化石燃料に投資し続けているということが何よりも説得力のある答えではないかと思っています。