テクノロジー株からの資金流出が続いている

先行きに対して非常に悲観的な見方が増えていますが、それは日に日に増すばかりです。おそらくはしばらく米国株は厳しい状況が続くとは思いますが、改めてそれを言及されるというのはなんとも気持ちが暗くなるなと感じています。しかし、現実逃避をしても仕方ないのでしっかりと現実を受け止め、前を向いていこうと思う今日この頃です。

テクノロジー株から資金が流出

先週、バンク・オブ・アメリカから下記のようなレポートが発表されました。

バンク・オブ・アメリカ(BofA)のマイケル・ハートネット氏は、投資家がテクノロジー株から逃避している初期的な兆候が見られると指摘した。テクノロジー株が1999年のように上昇し、「ベビーバブル」を形成したことが背景にあるという。

  BofAがEPFRグローバルのデータを基にまとめたリポートによれば、21日までの5営業日にテクノロジーセクターからは20億ドル(約2860億円)の資金が流出。10週間ぶりの大規模流出だった。

  パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は年内に追加利上げが必要となる可能性を指摘。近く利上げが終了するとの期待を手掛かりに上昇してきた米国株は今週に入り失速した。

今後2カ月の米株見通し、上昇よりも下落へ-BofAハートネット氏

  BofAのリポートによれば、米国株は4週間ぶりに資金が流出。57億ドルが引き揚げられた。欧州と新興市場国の株式はそれぞれ26億ドルと3億ドルの流出となった。一方、日本株には24億ドルが流入した。

  セクター別では金融株に最も資金が流入。テクノロジーとエネルギーは大幅な流出となった。

引用:bloombergより

このように世界の投資家は現在、テクノロジー関連株からの退避を始めているようです。実際、ここ最近はIT株からの資金流出が続いているようで、過去にもあったようなミニバブルの崩壊のような兆候が見られるとしています。米国株は相変わらず冴えない展開が続いており、そういう意味で象徴的な動きと言えるのかもしれません。FRBもその動きについてはあまり重要視しているような素振りは見せていません。とにかく今はインフレ抑制が第一というスタンスをとっています。そのような声は今週に入ってからも随所で聞かれます。そういう意味では今後もこの流れは続いていくことが予想され、株価も一段と下落する可能性があると言っていいでしょう。

この傾向はしばらく続く

今年の株式のパフォーマンスはあまり良くないというのは随分前から言われていることですが、まさにそのとおりの動きが続いているという感じがします。時々、意外と米国株も悪くはないのではないかというような動きもすることがありますが、結局は当初の想定通りの結果に収束するというようなことが続いています。そういう意味ではこの資金流出もその一環であり、今後もこの傾向は続いていくことでしょう。そういう意味ではしばらく厳しい状況が続くという見込みに変化はないと言っていいのだと思います。

まとめ

今日は株式市場における投資家の動きについて見てきました。わかっていた事ですが、しばらくは厳しい状況が続いていくということです。そういう意味ではあまり短期的な利益を求めて行動しないほうがいいのでしょう。長期的に見れば米国を始め世界の株式市場が上昇することは間違いないと思います。そういう意味でも何度も行っていますが、今は種を仕込んでおくときです。慌てて成長する前の果実を刈り取るようなことはしないで、じっくりと待つのがいいでしょう。