6月にも利上げを求める声はそれなりにあった模様

6月の利上げについては見送られる結果となりましたが、その内訳というのがわかってきました。昨日公開された公定歩合議事録要旨によると、12個ある地区連銀のうち、4つが6月盛り上げを求めていたことがわかりました。12のうち4つというわけで流石にこの数では利上げを行うには難しかったということでしょう。利上げは見送られるという予想も多かったことから結果自体には驚きはありませんが、中身については色々あるのかなという感じがします。

6月においても利上げを求めていた

昨日公開された公定歩合議事録要旨によると、6月の利上げについてどのような過程を持って決定されたのかがわかってきました。

米連邦準備制度理事会(FRB)が11日に公表した公定歩合議事要旨によれば、12地区連銀のうち4行の理事会は6月に公定歩合の0.25ポイント引き上げを求めた一方、他行は据え置きを支持した。今回の議事要旨は5月22日から6月14日までの期間をカバーした。

  0.25ポイント引き上げを求めたのはクリーブランド、リッチモンド、セントルイス、ダラスの各連銀の理事会。

  インフレ抑制のため2022年3月以来10会合連続で利上げを実施してきた連邦公開市場委員会(FOMC)は6月14日、政策金利のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジを5ー5.25%に据え置くことを全会一致で決めた。FRBは公定歩合を5.25%に維持した。

  地区連銀理事会の要請は、必ずしもそれらの地区連銀総裁がその立場を支持したことを意味するものではないが、総裁の政策的見解は理事会と一致することが多い。

引用:bloombergより

このように6月は全会一致での利上げ見送りとはなっていなかったようです。事前に今回張り上げが見送られるだろうということは大方の市場参加者の一致した見方でした。なので利上げが見送られた事自体は全く驚きはありません。しかしながら、6月も利上げをすべきという意見が少なからずあったということは今後の制作決定がどうなるかということを占う上でも重要な要素となるかもしれません。もともとタカ派の委員もそれなりに存在し、引き上げを求める声もあるだろうとは思っていましたが、まあこんなものだろうという感じもします。

今後はよりタカ派の意見が強くなるのか

6月はまず利上げは見送られるだろうという意見が市場の大半を締めており、個人的にもそうなるだろうという感じはしていました。ただ、当然ながら反対意見もそれなりには出てきただろうと思っていたので今回の結果によってそれを裏付ける形となったことになったというところです。正直言うともう少し少ないのかなと思っていましたが、やはりインフレが厳しいということは間違いなく、それを懸念する意見も多かったのだろうという感じがします。そしてインフレが全く落ち着いていないという懸念が再燃する中、それらの意見がより強くなることは間違いないのかなという感じです。特に今後発表される消費者物価や生産者物価の値を受けてその力というのはより強くなる可能性もあるだろうという感じがします。

まとめ

今日は6月の金融政策に対する意見について見てきました。やはりタカ派の意見というのもそれなりにあったということです。そしてインフレがいまだ強いという状況を見る限り、それを間違っていたということはなかなか言えないのかなと感じます。そういう意味では今後タカ派の意見が強くなっていくこともあり得るのではないかと思っています。