米国経済の先行きが依然として不透明なのは変わりませんが、やや楽観的な味方が増えてきたように思います。消費者物価の数値が予想外に落ち着いてきたこともあり、経済失速を伴わずにインフレが抑制できるのではないかという期待はかなり増えてきたのでしょう。もちろんまだ確定的なことは言えませんが、投資家としては非常に喜ばしいことではあります。
エラリアン氏が楽観的な発言をする
先日、アリアンツのモハメド・エラリアン氏がメディアにて現在の経済状況についての発言をしていました。
米経済はリセッション（景気後退）を回避できる程度の減速にとどまる可能性があるとの見方があまりに説得力があるため、それに逆らうのは道理に反すると、ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストでアリアンツの首席経済顧問を務めるモハメド・エラリアン氏が指摘した。
エラリアン氏は14日、「ソフトランディング（軟着陸）シナリオが今や妨げられることはなく、勢いを増している」とブルームバーグテレビジョンで発言。「消費者物価指数（ＣＰＩ）や生産者物価指数（ＰＰＩ）、銀行決算など今週これまでに確認したもの全てがまさにソフトランディングの筋書きに沿っている」と述べた。
リセッションの予想は今年に入って後退してきた。特に労働市場など、経済データが引き続き強さを示していることが背景にある。米インフレは６月に急激に鈍化。６月のＣＰＩは前年同月比３％上昇と、過去２年余りで最も低い伸びにとどまったほか、ＰＰＩは前年同月比で約３年ぶりの低い伸びとなった。
「インフレのデータに関しては、間違いなく良い方向にある」とし、「こうした動きは９月まで続くだろう」とエラリアン氏は話した。
同氏はリセッションが迫っているとは想定していない。ただ米金融当局が過度な引き締めを実施する可能性はあり、その場合は景気下降が起こり得ると、付け加えた。
「誤った政策が再び講じられた場合、それが起こる。しかし、経済自体は力強く、底堅い」とし、米金融当局はあと１回だけ追加利上げをし、それで打ち止めにするべきだと、同氏は語った。
引用：bloombergより
エラリアン氏はこのように述べ、現在の経済状況について比較的楽観的な味方を示しました。同氏は比較的FRBに対して批判的な発言をしていました。特にここまで厳しいインフレを招いた当局に対してはいつも手厳しい発言をしていたため、正直今回の発言というのはやや意外という感じもします。それだけ悲観的だった人がこのような考えになるというのだからかなり状況は良くなってきたのかなという感じもしますがまだまだなんとも言えないというのが正直なところでしょう。
未来は誰にもわからない
あれだけFRBを批判していたエラリアン氏がまさかここまで楽観的な発言をするというのは正直意外な感じもします。まあ、所詮評論家や専門家の発言というのもこの程度ということでしょう。要は未来のことなど誰にもわからないということです。自分の想像していたのと違った未来がやってくるというのはよくある話であり、それはプロフェッショナルでも変わらないということはよく覚えておいたほうがいいでしょう。そういう意味では何があったも初志貫徹で、投資を継続していくということが正しいのだろうと感じます。
まとめ
今日は今後の経済の見通しについて見てきました。悲観的だった人の中からも比較的楽観的な意見が出てきたということはそういうことなのだろうという感じがします。もちろんまだ何が起こるかわかりませんし、油断はできませんがそこまで経済も悪くならない可能性も十分にあるのだろうと思います。いずれにせよ我々がやることは変わりません。周りに流されず、着実に資産を守り、増やしていくようにしましょう。
