エラリアン氏が最近は楽観的なことを言うことが多い気がする。

最近は米国経済の先行きに対して楽観的な見方をする人が増えたような気がします。インフレの落ち着きや好調な労働市場などFRBが目指すソフトランディングへ向けて一歩ずつ前進しているという感じでしょう。そしてその動きというのは比較的悲観的な見方をしていた人たちの考え方を変えることもできているようです。

エラリアン氏の楽観論

アリアンツの首席経済顧問のモハメド・エラリアン氏はインタビューにて、米国経済の先行きに対して比較的楽観的な意見を述べました。

中国経済を巡る懸念が高まる中でも米国は成長を続けることができると、アリアンツの首席経済顧問を務めるモハメド・エラリアン氏は指摘した。

  ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストでもあるエラリアン氏は18日、ブルームバーグテレビジョンで、「全ては世界の経済成長と、米国がどの程度の重荷を背負い続けられるか次第だ。中国は今や世界の成長を損なう要素だからだ」と発言。「米国はその大規模かつ相対的に閉鎖された経済から恩恵を受けている。また多様性や起業家精神に富んでいる」とし、つまり米国は強さが継続し得ると述べた。

  その上で、世界の他の地域は低調さが続いているものの、「米国が好調を維持し、加速さえしているというのが今年これまでの状況だ」と指摘した。

  ブルームバーグが毎月実施するエコノミスト調査の最新予想では、7-9月(第3四半期)の米国内総生産(GDP)は年率1.8%増が見込まれている。7月時点での予想は0.5%増だった。

  ただ米国株はこのところ下落傾向が続いている。中国の見通しを巡る不安や、米金融当局が政策金利をより長期にわたり高めの水準で維持するとの懸念が背景にある。

  エラリアン氏は、債券と株式の両方で市場の「ソフトランディング筋書きとのロマンス」は度を超えていたと指摘。「そうした過度のロマンスが1カ月続いた後で、反動が起きている状況だと私は捉えている」と説明した。

引用:bloombergより

このようにエラリアン氏は述べ、米国経済は今後も成長を続け、世界経済を牽引できるだろうとの考えを示しました。中国経済が失速し、また米中関係も複雑になる中、中国が世界経済を牽引するというのはやや厳しくなってきたのかなという感じはします。もちろん中国を無視することはできませんし、崩壊されても困るのでなんとかしてもらいたいところですが、少なくとも現状を見る限り、中国に世界経済の牽引役を担ってもらうというのはやや難しい気がします。その中でやはり米国への期待は高まるところですが、その可能性についてエラリアン氏は十分可能であると見ているようです。

悲観論者の楽観論はなんか安心できる

エラリアン氏はインフレが始まった当初からFRBの政策を批判し続け、米国経済に対して悲観的な見方をしてきました。しかし、ここへ来てややその意見というのは楽観的になってきているように思います。もちろん全く問題がないというわけではないでしょうし、批判も十二分にしますが、以前ほど厳しく米国を悲観することはなくなったように思います。それだけ米国経済の先行きに対して明るさが見えてきたのかなという感じがします。そういう意味でもこれまで行ってきたことは少なくとも間違いではなかったのでしょう。そして今後もその流れが続くことを願うばかりです。

まとめ

今日はアリアンツのエラリアン氏の発言について見てきました。同氏が比較的楽観的な発言をするようになったということはやや安心材料なのかなという感じがします。あれだけ批判ばかりしていた人がそのトーンを緩めたのだから相当なものだろうと思います。それだけインフレが落ち着きを見せたことが先行きに対する悲観論を後退させたのだろうと思います。今後もおそらくは浮き沈みはあるでしょうが、その流れが大きく変わることのないように願うばかりです。