ウィルソン氏の悲観論は今日も止まることなく続く

度々このブログでも取り上げているモルガンスタンレーのマイケル・ウィルソン氏ですが、今日もその悲観的論調は止まることはありません。今年好調な消費財関連銘柄について悲観的な論調を述べ、投資家に対して警告を発しています。

今日も止まらないウィルソン氏の悲観論

モルガンスタンレーのマイケル・ウィルソン氏は現在好調な消費財銘柄について、今後注意が必要だと投資家に対して警告をしています。

モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏によると、今年の市場で強さが際立っている消費財銘柄が輝きを失いそうだ。セクター全体でリスクが高まっているという。

  家計支出は第1ー3四半期(1-9月)に見られた予想以上の好調を維持できないだろうとモルガン・スタンレーのエコノミストらはみており、関連銘柄の株価下落はこうした見方と整合するとウィルソン氏は指摘する。

  裁量的消費財セクターの銘柄に等しいウエートを割り当てると、パフォーマンスが悪化しつつあることがわかるとウィルソン氏はリポートで指摘。この銘柄の44%が200日移動平均を下回っていることも、弱さを物語っているという。

  「こうした値動きが鮮明になっている背景には、個人消費の減速や学生ローンの返済再開、特定の世帯層で支払い不履行が増加していること、ガソリン価格の上昇、住宅セクターのデータ悪化がある」と同氏は説明した。

 アマゾン・ドット・コムやテスラを含む米裁量的消費株は、今年26%高。上昇率はS&P500種(13%)の2倍に相当する。このアウトパフォームは先週壁にぶつかり、同セクターは6%を超える値下がりとなった。インフレとの闘いを続ける連邦準備制度理事会(FRB)が、金利をより高くより長く維持する姿勢を示唆したため、リスク資産には厳しい週だった。

  一方でJPモルガン・チェースのストラテジスト、ミスラブ・マテイカ氏は年末にかけてディフェンシブ株がアウトパフォームする可能性があるとし、鉱業やエネルギー株にはあまり否定的でない見方を推奨している。

引用:bloombergより

ウィルソン氏はこのように述べ、今後、米国の消費財銘柄は輝きを失う可能性があることを警告しています。これまでマーケットを牽引してきたものの一つが消費財銘柄の好調さであることは間違いありません。しかし、ここへ来てそのパフォーマンスにも陰りが見え始め、消費者の懐事情が厳しくなってきているなど先行きが不透明になってきており、今後は厳しい状況に陥るだろうということです。実際、インフレの高止まりを背景に、政策金利はより高く停滞する可能性が出てきています。そうなれば個人消費を始め、経済に与える影響は小さくはないでしょう。そういう意味ではその警戒感は間違ってはいないだろうと思います。

真に受けることもないが、無視していいこともない。

今日も一段と悲観論に力がこもっているなという感じがします。よくこれだけ毎日のように悲観的なことばかり言っておかしくはならないのだろうかと心配になるほどです。それほどウィルソン氏は常に悲観論ばかり述べていますが、果たしてどうなるかは神のみぞ知るというところです。ウィルソン氏はかつて重大な景気後退局面を言い当てたということで一部では有名ですが、これだけ悲観論ばかり言っていればいくつかは当たるというものです。できることならばあたったものと外れたものの確率を出してもらえればいいのになとつねづね思っています。そうすればおそらくはそう高い確率で未来を言い当ててはいないのではないかと思います。ただ、当然ながらこの予想が完全に間違いかどうかはわかりません。もしかしたらあたっているかもしれませんし、それは誰にもわからないことです。実際、ウィルソン氏が述べる理屈で下がるかはわかりませんが、景気の先行きに対して不透明感が増していることは間違っていないと思いますし、そのリスクについては十分に頭に入れておいたほうがいいのだろうと思います。

まとめ

今日はモルガンスタンレーのマイケル・ウィルソン氏の発言について見てきました。相変わらずの悲観論であり、今日も絶好調だなという感じがします。正直なところ、常に悲観論ばかり言っている人なので話半分でいいのだろうと思います。しかし、理由がどうあれ、今後の株価が堅調に推移する保証はどこにもありません。何が起きるのかがわからないのがマーケットというものです。そういう意味では警戒感は怠らないに越したことはないので、このような意見も頭の片隅に入れておいたほうがいいでしょう。