新規失業保険申請件数は相変わらずの強さを見せ続ける

米国の労働市場は相変わらず底堅い動きを見せています。先週一週間での新規失業保険申請件数は予想外に低い水準で推移しているようで、企業が労働者を囲い込み続けていることが確認されています。インフレがようやく落ち着きを見せ始め、金融緩和が意識され始めていますが、労働市場の強さは今でも変わらないようです。

労働市場は相変わらず底堅い

昨日発表された新規失業保険申請件数は予想外に強さを見せることなく、低調に推移していることが確認されました。

先週の米新規失業保険申請件数は予想ほど増加せず、歴史的な低水準付近にとどまった。企業が労働者の引き留めを図っており、労働市場が引き続き底堅いことを示唆した。

  金利上昇にもかかわらず、底堅い労働市場が個人消費を下支えしているため、今年は緩やかなペースながら経済は成長している。

  ここ数カ月は継続受給者数が増加傾向にあり、解雇された労働者が新しい職を見つけるのに苦慮していることを示している。今回の統計は過去3週間に安定してきたことを示した。

  変動のより少ない失業保険申請件数の4週移動平均は21万2000件と、10月以来の低水準となった。失業保険のデータは、年末近くになると祝日の影響でノイズが増えることがある。

  季節調整前のデータでは、新規失業保険申請件数は9225件減少し、23万9865件となった。州別では、カリフォルニアとジョージアの減少が目立ち、オハイオが最も増加した。

引用:bloombergより

このように新規失業保険申請件数は予想よりも伸びがあまり良くはありません。これは労働者にとっては非常に喜ばしいことであり、経済的にはいい状態ではあります。しかし、インフレ抑制という観点で見れば素直に喜べないかもしれません。労働市場が強さを維持する限り、物価もなかなか落ち着きづらいというのは間違いありません。なのでこのあたりが今後どのような影響を与えるのかが注目かなという感じです。

ソフトランディングの可能性はさらに高まっているか

労働市場は相変わらずの強さを維持しているなという感じです。ここまで強いというのは本当に意外だったというしかないでしょう。今後ももしかしたらそこまで落ちることなく労働市場は県庁に推移していくのかもしれません。であれば、インフレもなかなか落ち着かない可能性もあるのかなとは思いますが、意外とインフレ指標は大きく落ち着きを見せ始めた可能性があるという声も聞こえるようになってきました。そういうこともあってパウエル議長があそこまでの緩和発言をした可能性もあるのだろうと思います。なので、もし、ここだけ労働市場が強さを持ち続けたまま、インフレが落ち着きを見せ始めたというのであれば、本当にソフトランディングの可能性も更に高くなるだろうと思います。今後どうなるかはわかりませんが、そうなることを期待したいところです。

まとめ

今日は新規失業保険申請件数について見てきました。労働市場は相変わらずの底堅さを見せています。意外なほどの強さと言っていいような気がしますし、経済にとっては心強いと言えるでしょう。そしてその状態でうまくインフレが落ち着いていけばソフトランディングの可能性も更に出てくるでしょうし、期待はしたいところです。