バークシャーハサウェイ社の年次株主総会でウォーレン・バフェット氏とチャーリーマンガー氏の発言について

先日、バークシャーハサウェイの年次株主総会が行われました。新型コロナウィルスパンデミックの影響により、ここ数年は開催されてきませんでしたが、久しぶりの開催となりました。そこでウォーレン・バフェット氏とチャーリー・マンガー氏がいろいろと発言していたようです。そのようすがThe Financial Pointerに掲載されていたので今日はそれをもとに両氏の発言について簡単に見ていきたいと思います。

証券会社は長期投資よりも短期売買の方が儲けが出る

まずバフェット氏の発言で非常に重要なものの一つが以下の言葉だと思います。

「彼らは、みんなが投資をしている時よりギャンブルをしている時の方が儲かるんだ。誰かが1日に20回も売買を繰り返し、スロットマシンのレバーを引くような興奮を得ている時により儲かるんだ。」

引用:The Financial Pointerより

投資で利益を上げる方法は人それぞれです。しかし、正攻法としてはやはり長期投資であることは間違いないと思います。短期売買でも利益を上げている人もいることは確かなので無理だとは言いませんが、その可能性は非常に低いといえるでしょう。さらにたちの悪いことは短期売買と長期投資では証券会社などにとってははるかに利益が上げやすいということです。証券会社にとっては取引のたびに手数料を取ることができますから、短期で売買してもらった方がいいのです。なので悪質な業者になると顧客に不要な売買をさせて手数料を稼ごうとするところもあったりします。特に市場が右肩上がりで好調な時ほどとにかく顧客をあおる傾向があります。そういう意味ではここ数年の株式市場が好調だったことを考えればそのようなことをして稼いだ証券会社などは存在するのではないかと思いますし、そのあおりを食らってしまった個人投資家もいるのだろうと想像できます。そのようなことをする証券会社というのは非常におろかだと思いますし、それに乗せられてしまった個人についてもそうでしょう。そのようなことについてバフェット氏は批判しているのです。

マーケットタイミングなんてどうでもよい

次に興味深い話としてはこちらの発言になります。

月曜日に株式市場が開いたとき、私たちはどうなるかほとんどわからない。私たちのどちらも、市場がどうなるか、経済がどうなるかに基づいて投資すべきと言ったり考えたりしたことはない。

引用:The Financial Pointerより

これだけの投資家としての成功を収めたバフェット氏でもいつ投資をすればいいのかというのはわからないというのです。つまり、投資のタイミングということは考えていないのです。結局のところ、いつがそこになり、天井になるのかなんてだれにもわかりません。だからタイミングを見つけようとしても意味がないのです。そんなことをするくらいなら年次報告書を読み漁り、企業分析に時間を割いた方が有用だというのでしょう。個人的にもこの考えには非常に同意できます。私も20年以上投資はしてきましたが、はっきり言ってタイミングはいつまでたってもわかりませんし、失敗ばかりです。でも、良い企業であれば一時的に下落することはあっても最終的には企業業績に株価というものは収束していくと思っています。そういう意味では一時的に好業績を上げている企業ではなく、安定して長期間利益を出していて、かつこれからもそれが期待できる企業に投資するべきなのでしょう。そうすればいつ投資すればいいかなんてことは考える必要はないのです。

まとめ

今日は先日行われたバークシャーハサウェイ社の年次株主総会でのバフェット氏とマンガー氏の発言についてみてきました。両氏の発言は長期投資家としては非常に重要なものばかりであり、胸に刻むべき大切なものばかりです。投資できちんと資産を守り、人生を豊かなものとしていきたいのであれば、二人の発言をよく聞いて投資に臨むべきでしょう。両氏の発言はまだまだたくさんあり、それについてはまた後日取り上げてみたいと思います。