ボストン連銀のコリンズ総裁はやや緩めの引き上げを支持。

強い引き締め政策が続く可能性が非常に高くなってはいますが、そこまで強い引き締めを必要としないという意見も当然ながら存在します。今のところはその割合は少ないように思いますが、それでも無視することはできず、今後の経済指標によってはその意見が主流となる可能性も十分にあるでしょう。そういう意味ではそのような意見にもきちんと耳を傾けるべきです。

コリンズ総裁はやや低めの利上げを支持している

米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)での決定について、0.25%ポイント利上げに傾いていると、米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで語った。

コリンズ総裁はNYTに対し「0.25%ポイントもしくは0.5%ポイントの利上げが妥当と考えるが、私自身は現時点で0.25%ポイントに傾いている。しかしデータ次第だ」と語った。

また、より緩やかな利上げが功を奏する可能性があると指摘。ターミナルレート(政策金利の最終到達点)に近づくにつれ「緩やかに調整することで各判断前に発表されるデータを評価する時間が増える。小幅な修正でより柔軟な対応が可能になる」とした。

引用:ロイターより

このようにボストン連銀のコリンズ総裁は次回のFOMCでは0.25%での利上げを支持しているようです。もちろんこれはまだ決定ではなく、今後の経済指標によっては変わることもあるでしょう。特に今週発表される消費者物価の値には大きく影響されると思われます。いずれにせよ多くのFRB関係者のような厳しめな引き締めを望む人もいれば、このように緩やかな金利政策を望む人もいるということです。なのでいつも言ってることですが、何事も決めつけて判断するということは危険なのでやめた方がいいと思います。

いずれに識者も今後の経済指標次第という姿勢

個人的にはまだしばらくは厳しい引き締めは継続すると思いますし、次回は50bpの利上げの可能性の方が高いとは思います。パウエル議長をはじめ、多くの関係者はまだ弱い経済指標をもってしてもインフレ抑制のために厳しい姿勢は変更すべきではないという意見が多いです。しかし、コリンズ総裁のように緩めの政策を支持する意見も少ないですが存在します。今後の景気後退等を考えれば当然と言えなくもありません。ただ、タカ派もハト派もその姿勢をすでに決定しているということではなく、いずれも今後の経済指標であるということはほぼ変わらないような気がします。そういう意味ではまだ今後の金融政策については非常に流動的であり、何も決定していることはないということです。すべては今後の経済指標次第であり、インフレを抑制しなければならないということに関しては全員一致しているところでしょう。

まとめ

今日はボストン連銀のコリンズ総裁の意見についてみてきました。コリンズ総裁のようにやや緩めの金融政策を支持する人はやや少数派です。しかし、何が正しいのかは誰にもわかりませんし、すべては今後の経済指標次第です。そういう意味ではいつも言っていることですが、根拠のない思い込みや楽観論は禁物です。特に今後発表される消費者物価の値には注意しておいた方がいいでしょう。結果次第では思わぬ緩和が行われたりする可能性だって否定はできないのです。