チョコレート株に投資する?

いつものようにモトリーフールのレポートを読んでいたら、またまた面白い記事が飛び込んできた。今回は「チョコレート銘柄に投資する」というタイトルだ。前回は「ピザ」だったが、今回もなかなか面白い視点で見ているなと思った。というわけで今日はその「チョコレート銘柄に投資する」というモトリーフールの記事を見ながらチョコレート銘柄について考えてみる。

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チョコレートについて

チョコレートは世界中で食べられているお菓子の一つで、世界全体で1500億ドルもの売上があるそうです。世界の国々の所得が向上している流れを受け、チョコレートの消費量も伸びていて、2020年代終わりまでに2000億ドルまで売上が伸びるという予測もあるほどです。カカオの生産量も年々上昇していて、1988年には2,464トンだったものが、2017年には4,651トンまで上昇しています。これから、途上国が豊かになるにつれて、生産量はますます増えていくとみられています。

チョコレート銘柄について

チョコレートを扱っている銘柄としてはモトリーフールの記事には大手4社の紹介が載せてありました。しかし、最大手はなんと非上場らしく、あまり触れられていませんでした。その企業はマースといい、「スニッカーズ」や「M&M’s」などを販売しているとのこと。非上場と聞いたときはもっとマイナーな企業なのかなと思ったが、私でも知っている有名商品を扱っていたのでびっくりした。まあ、そんなマイナーな企業が最大手の訳がないので当たり前なのですが、なぜ非上場なのでしょうか?正直、この記事を見たときマースの方により興味が湧いてきたが、投資できないのであればここで述べてもしょうがないので今回は触れないでおきましょう。

今回、掲載されていた4社について簡単に紹介しておきます。

ネスレ

スイスに本社を置く、世界最大の食品・飲料会社で、チョコレート以外の商品も数多く扱っている。有名なところでは「キットカット」や「ネスカフェ」、「ミロ」などの商品。

モンデリーズ・インターナショナル

米国に本社を置く、ネスレ、ペプシコに続く世界第3位の食品・飲料メーカー。「オレオ」や「リッツ」、「クロレッツ」など、日本でも有名な商品もたくさんある。

ハーシー

米国最大手のチョコレート製造会社。キャンディーなどの商品もあるが、上の2社と違い、チョコレートを中心とした事業展開をしている印象。

リンツ&シュプルングリー

スイスに本社を置き、チョコレート中心の事業展開をしている会社。多くのチョコレートブランドを持ち、高級チョコレートメーカとして知られている。

ネスレとモンデリーズの商品は私も見たことはありますが、ハーシーとリンツ商品は全く見たことがありません。あまり、日本では展開していないのか、私が知らないだけなのかもしれませんが、今回調べた中には知っている商品はありませんでした。会社の規模としてはネスレとモンデリーズが大きく、ハーシーとリンツは小さめなようです。

貴族株として比較

いつものようにマネックス証券や「Dividend Champions」で各銘柄の指標を調べてみようと思ったら、ネスレとリンツ&シュプルングリーのデータがありませんでした。スイスの企業というこで、取り扱いがないのかもしれません。しょうがないのでモンデリーズ・インターナショナルと、ハーシーのみの検討をしてみます。

モンデリーズ・インターナショナル

  • 増配年数 10年
  • 配当利回り 2.41%
  • 1年増配率 9.86%
  • 3年増配率 12.58%
  • 5年増配率 12.82%
  • 10年増配率 n/a
  • 配当性向 46.36%
  • PER 19.27

ハーシー

  • 増配年数 12年
  • 配当利回り 2.13%
  • 1年増配率 5.48%
  • 3年増配率 7.37%
  • 5年増配率 7.12%
  • 10年増配率 9.44%
  • 配当性向 52.38%
  • PER 24.60

いずれも増配年数は10年程度と貴族株になるにはまだまだ時間がかかりそうです。配当利回りも普通で、特別魅力があるというわけではありません。増配率について、モンデリーズ・インターナショナルは二けた成長をしていて、非常に頑張っている印象です。ハーシーは一桁台と若干物足りない感じがします。すごくいいというわけではないですが、悪くはないです。チョコレートのような食品は急成長するような分野ではないので二けた成長というのはなかなか厳しいと思います。そういう意味でもモンデリーズ・インターナショナルよくやっている印象です。

まとめ

チョコレート銘柄に投資というレポートを見たときは非常に面白いなと思い、興味をもって色々調べてみましたが、結局投資対象となるのは2社だけで、1社に至っては株式公開すらしていないという状況でした。正直ちょっと残念な結果です。しかし、これから新興国が経済成長をしてくると、チョコレートのような趣向品にお金を使う人は増えてくると思います。そして、一度その生活を知ってしまえば、チョコレートのない生活にはおそらく戻れないでしょう。そういう意味でも、チョコレートは安定した収益を狙える分野としてとらえることもできるかもしれません。投資するにはなかなか環境が厳しいような気もしますが、商品自体の安定感はあると思うので、買ってみるのも面白いかもしれません。