FF金利は4.5%まで上昇するようです。

FRBによるきんりのひきあげはまだまだ続きそうです。アトランタ連銀のボスティック総裁は記者団との会見で、年末までに4.25~4.5%への金利の引き上げを想定しているとの発言をしました。当初、このインフレが始まったときにこれほど金利が引き上げられると想像した人がどれだけいたでしょう。個人的にもまさかここまで急激に上げるような事態になるとはとても予想していませんでした。それだけ厳しい状況だともいえるということです。というわけで今日はアトランタ連銀のボスティック総裁の発言についてみていきます。

今後金利は4.5%へと上昇する

アトランタ連銀のボスティック総裁は28日、記者団との会見の中で今後、政策金利を年内に4.25~4.5%へ引き上げることを支持するという発言をしました。

米アトランタ連銀のボスティック総裁は、インフレは依然高過ぎると指摘。年末までに政策金利を合計でさらに1.25ポイント引き上げることに支持を表明した。

  総裁は28日、記者団との電話会見で「これまで進展が見られないことから、緩やかに抑制的な政策スタンスにする必要があると一層強く考えている」とし、「私としては、それは政策金利が4.25-4.5%のレンジにあることを意味する。年末までにその水準に達することが望ましい」と述べた。

  同総裁は「インフレは依然高過ぎる状況にあり、当局の2%目標に向けて十分なペースで低下していない」と指摘。今夏の初めの時点では、サプライチェーン問題の改善で物価上昇圧力が緩和すると総裁自身は見込んでいたとしつつ、「想定通りの勢いで改善しておらず、そうしたことから私は政策に対する考えを本格的に調整した」と説明した。

引用:Bloombergより

ボスティック総裁はこのように述べ、年末までにさらに1.25%金利を引き上げ、4.25~4.5%の水準にすることが望ましいと述べました。インフレは依然として高いままで居座っており、全く衰える様子がありません。不動産市場は急速に減速してきていますし、原油も急落しています。そういう意味では今後物価も下落する可能性もないとは言えませんが、労働市場は依然として堅調であり、その他のインフレ指標についてもまだまだ楽観できるような状態ではありません。そういう意味でもここは厳しく対処していくべきだという意思表示なのだろうと思います。

ボスティック総裁だけが言っているわけではない

このような発言をしているのはボスティック総裁だけではありません。シカゴ連銀のエバンス総裁も同じようにインフレに対処するために迅速に金利を引き上げるべきと主張しています。

 米シカゴ地区連銀のエバンス総裁は28日、連邦準備理事会(FRB)が高水準かつ持続的なインフレに対応するため、迅速に金利を引き上げており、政策金利は来年3月までに適切とされる水準に達するという見通しを示した。

エバンス総裁は、来年末までに金利が4.5─4.75%に達するという大半のFRB当局者の予想を踏まえ、「来年3月にはその水準に到達するだろう」と語った。

引用:ロイターより

このようにエバンス総裁も早期の利上げの必要性を述べています。そのため次回のFOMCでも大幅な利上げが行われる可能性というのは非常に高いといっていいのだろうと思います。

今後もしばらくは株価の上昇は見込みづらい

このようにFRBは今後も利上げを積極的に行っていくことでしょう。そういう意味ではやはり気になるのは行き過ぎる引き締めが行われるのではないかというところです。実際それを懸念する声というのは非常に多く聞かれます。そして現在の厳しいFRBの姿勢というのはその可能性を高めていることは間違いないのだろうという感じです。もちろんFRBもそれは十分にわかっているでしょうが、それよりもインフレを抑制することの方が重要だということです。そういう意味ではこれまで予想してきた通り、今後しばらくは株価の堅調な上昇というのは望めそうもありません。むしろ大幅なリセッションの確率はますます高まっているといわざるを得ないでしょう。事実、米国の株式市場は連日の下落を続けています。投資家がかなり悲観的になっている証拠です。これらを考えるとやはりソフトランディングというのはかなり厳しくなってきているのだろうと感じてしまいます。

まとめ

今日は今後のFRBの金融政策について考えてみました。おそらくは今後も急激な利上げは続き、その後は金利を下げることなく高止まりの状況を続けるということになるのでしょう。なのでこの金利が高い内というのはなかなか株価も上昇しづらいのかなという印象です。まあ、私のような個人投資家が何を言ったところで始まらないのでおとなしくじっと株価が上昇するのを何年でも待ち続けるのが得策だと思います。こういう時はあまり余計なことはしない方が結局のところ良かったとなることが多い野かなと感じています。