サンフランシスコ連銀が2025年にはインフレ率が2%台に落ち着くとのレポートを発表

今後の経済の行方については誰もが気にしていることだろうと思います。インフレが高止まりし、金融政策も引き締めが続いていくと思われる現在、いつになったら経済は正常化するのかということはだれもが抱く疑問だと思います。そのような疑問についてサンフランシスコ連銀はレポートを発表し、2025年初頭には物価上昇は2%台まで低下する予想を述べました。これをどう見るかは人それぞれですが、少なくとも3年くらいは今の状態が続いていくということなのかとややウンザリした感じです。そういうわけで今日は先日発表されたサンフランシスコ連銀のレポートについてみていきます。

2025年には経済は正常化する?

サンフランシスコ連銀は9日に今後の物価動向についてのレポートを発表しました。これによると、2025年初頭には目標としている2%程度の物価上昇に落ち着いていくとしています。

米サンフランシスコ連銀は9日のリポートで米インフレ率について、2025年の早い時期までに金融当局の目標である2%まで下がるとの見通しを示した。

  同連銀の調査ディレクター、シルバン・ルデュック氏は金融当局の利上げに伴い物価上昇は緩和しており、この傾向は今後も続くだろうと指摘。「サービス部門のインフレは通常長引く上に、金融政策の効果が遅れて表れることから、インフレの鈍化は緩やかに進む見込みだ」とした上で、「全てを総合すると、インフレ率は2025年初頭までに2%に戻るとわれわれは予想する」と結論付けた。

  同氏はサービスとモノの双方で物価上昇圧力が既に鈍化していると分析。ただ賃貸料の値上がりを招いた住宅価格の上昇については、最近落ち着いているものの、その持続的な上昇は引き続きインフレに影響を及ぼすだろうと説明した。

  米経済のリセッション(景気後退)入りについては、「金融市場は近い将来のリセッション入りを十分織り込んではないようだが、そのリスクが高まっていることは明らかだ」と指摘した。

引用:Bloombergより

このようにサンフランシスコ連銀は少なくとも今のインフレが終息し、経済が正常化するまでに少なくとも2~3年はかかるとみています。現在、厳しい金融政策の効果もあり、物価の上昇は落ち着いてきています。そのため今後もその傾向は継続し、2025年初頭には2%までインフレ率は低下していくものとみています。

あまり鵜呑みにはしない方がよい

実際にどうなるかはわかりません。少なくとも私は経済の専門家ではないのでこのレポートが正しいのかどうかの判断はできません。しかし、公的な部門がこのようなレポートを出すのですからそんなにおかしなものではないのであろうと思う反面、かなりあまり予測のもとに出されたものではないのかという不安もあります。実際FRBは今回のインフレについてかなり終盤になるまで一時的なものであり、問題はないという姿勢を貫き通しました。その結果として現在の異常なまでのインフレを招いてしまったということもありますので、今回のレポートの内容についても鵜呑みにすることはできないといったところです。おそらく悲観的な人たちはこのレポートについても楽観的過ぎるという批判をするのでしょう。個人的にはその可能性は十分にあるのかなと思いますし、仮にそうなったとしてもその代償というのは決して小さいものではないでしょう。いずれにせよ相当の覚悟が我々にも求められるのかなという感想です。

株価は先読みして上昇すると思われる

2025年まで経済は正常化しないということですが、株式もそこまで上昇しないのかといえばそうではないでしょう。おそらくはその動きを先読みして、上昇を始めるはずです。株価は景気の先行指標です。必ず経済正常化よりも先に上昇し始めます。なのでおそらくは上昇初期には誰もがその株価の動きに疑心暗鬼になり、疑いを持ってみることでしょう。しかし、株価は下落することなく上昇を始めていきます。これは過去に何度も起こったことであり、この流れをうまくつかむことができれば資産を大きく増やすことができます。つまり、誰もが悲観しているときに大量に種を仕込んでおき、何が起きようとも動じることなく上昇を待つということです。これは言うは易く行うは難しです。市場が悲観論に浸っているときに投資をするというのは想像以上に勇気のいることです。大抵の人には難しいことでしょう。なのでマーケットタイミングなど考えずに定期的に積み立てていくことがベターとなるでしょう。それが結局一番楽で確実な方法だと思います。

まとめ

今日は今後の経済について考えてみました。実際どうなるかについてはわかりませんが、個人的には公的機関がそう言っているのであれば実際はもう少し時間がかかるのであろうといった印象です。ただ、いずれにせよいつかは必ず上昇するはずですからその時をゆっくり待っていればいいだけです。余計なことを考える必要はありません。特にあまり投資に興味がない人やわからないといった人は積立投資を継続することが一番確実なことでしょう。