現在の状況は数年に一度の絶好の投資のチャンスである

高いインフレに依然悩まされている米国ですが、ウクライナ情勢や中国の景気減速など世界経済を見ても全く良いニュースは聞こえてきません。まさにどん底といった状況ですが、このような時こそ投資の好機は訪れているのだということは、すでに歴史が証明していることでもあります。過去にこのような誰もが悲観的になっているときにこそリスクをとって投資をした人たちはのちに訪れる景気回復期に大きな利益を得てきたのです。そういう意味でもこのような時だからこそ投資はやめてはいけないのだと思います。

現在は投資の絶好のチャンス

オークツリー・キャピタル・マネジメントのハワード・マークス氏は現在の危機的状況を好機ととらえ、投資のチャンスをうかがっている一人です。

ディストレスト債投資を手掛けるオークツリー・キャピタル・マネジメントの共同創業者ハワード・マークス氏は、世界金融危機以降で有数の好機が訪れると見込む。金利上昇とリセッション(景気後退)の接近で、苦境に陥る企業が増えている。

  過去数年間は資金調達が容易な環境下だったこともあり、「並程度」のリターンが続いたオークツリーだが、債務返済に苦しむ企業への資金提供で機会をうかがっている。同社の運用資産は約1630億ドル(約22兆9000億円)。

  マークス氏は今週、「われわれにとっての好機が今またやって来つつある」とシンガポールで投資家に向けて述べ、その後のブルームバーグニュースとのインタビューでも同様の発言を行った。

  マークス氏は、米国のインフレ率はピークを付けた公算が大きいが、金利は今後5年から10年にわたって5%近辺にとどまると予想。消費者の志向変化と借り入れコストの上昇で、多くの企業が「深刻な苦境」に陥るだろうとみる。

  「1年前は見通しに全く陰りはないと考えられていた」が、今は投資家が「もう駄目だと考える地点に達しつつあると思う。その時こそ、大規模な取引をする。資産を安価に買い入れ、安全に高い利回りで融資を行う好機だ」と同氏は語った。

  マークス氏は、銀行がブリッジローン取引で被った損失がクレジット市場を傷めていると指摘し、一つの例としてイーロン・マスク氏のツイッター買収に絡む案件を挙げた。ウォール街の銀行はマスク氏の買収を支援するため約130億ドルのレバレッジドバイアウト(LBO)ファイナンスを取りまとめたが、この債権の売却が思うように進まず、銀行は額面1ドル当たり70セントまで値引きしているとブルームバーグはこれまでに報じた。

引用:Bloombergより

マークス氏はこのように述べ、このような苦境に陥っている時こそ投資のチャンスであると力説しています。マークス氏が行っている投資はやや我々個人投資家にとっては難しいものであり、マネできるものではありませんが、それでも投資に対する考え方や姿勢というのは十分に見習う価値のあるものです。誰もが悲観的になり、株や債券など本来価値があるはずのものまでが投げ売りされるような状況になってきています。こういう時こそ将来大きな資産を築いてくれる優良物件を安く買い入れるチャンスなのです。そういう時にこそ投資家は積極的に動くべきであり、その機会はすぐそこに訪れているということです。

こういう時だからこそ人と違うことをすることに意味がある

このことは投資の勉強をした人なら一度は耳にしたことがあると思います。誰もが悲観的になっている時こそ投資の絶好の機会なのです。それは過去を振り返ってみればよくわかります。株価の底を付けるときというのはだれもが将来を悲観し、投資に対して消極的になっているときです。最近でいえばリーマンショックの時やコロナウィルスパンデミックの初期の時がまさにそうです。異常なまでに株が売られ、本来売られるべきではないものまで売られ続けるのです。しかし、それは永遠に続くことはありません。売りが一巡してしまえばあとは冷静になった市場がゆっくりですがそれぞれの企業の評価を改めていき、株価も上昇を始めるのです。このようなことは歴史上何度も繰り返されてきています。そのたびに歴史を学び、冷静な行動をとった投資家だけが大きな利益を得ることができたのです。逆に上方に踊らされ、冷静な判断をできなかった投資家は大きな損失を被ることになりました。それを何度も繰り返しているのです。今回もおそらくは同じことが起こるでしょう。今後もしばらくは株式市場も低迷をする可能性が高く、撤退する人も多く出てくるでしょう。しかし、そんな時こそ投資を続け、のちの成長のために力を蓄えることこそが大きな資産を築くための一番の近道なのです。そのことを忘れてはいけません。

まとめ

今日は景気後退局面での投資に対する姿勢について考えてきました。日々、悪化していく経済状況を前に、かなり悲観的な意見が出てきているように思います。そして多くの投資家も撤退を考えているのかなと感じています。しかし、こういう時だからこそ投資は続けていくべきです。そうすることこそが大きく資産を増やす近道であることは歴史が何度も証明しています。そのことを我々投資家は肝に銘じるべきです。