バンガード社がETFの経費率を改定。VTのコストがさらに下げられる。

最近はウクライナ情勢が非常に大きなトピックとなっているせいか、あまり他のことが手につかないような気がします。まあ、これだけ大事になっているのだからしょうがないとは思いますが、あまり視野が狭くなりすぎないようにしたいものです。今日お話するETFの話についても発表されたのは2月25日と、すでに2週間ほど経過しているものをようやく最近知ったという具合です。ある程度仕方のないことだとは思いますが、アンテナはきちんと貼って置かなければならないなと改めて思いました。そういうわけで少し古いニュースになってしまいますが、大切なことなのでここでも触れておきたいと思います。

バンガードのETFの

2月25日にバンガードはETFの経費率について引き下げの発表を行いました。バンガードはご存知の方も多いと思いますが、非常に低コストでのインデックス投資を可能とさせてくれるETFを数多く取り揃えている資産運用会社です。多くの投資家から支持されており、特に特にコストに対する意識が非常に高い印象があります。定期的に経費率は引き下げられており、今回もその流れの一環であるものと思われます。

改定の内容

今回発表された経費率は以下のようになります。

NameTicker2020 fiscal year end expense ratio2021 fiscal year end expense ratioChange (in basis points)
Vanguard International High Dividend Yield ETFVYMI0.28%0.22%-6
Vanguard International High Dividend Yield Index Admiral SharesVIHAX0.28%0.22%-6
Vanguard Emerging Markets Government Bond ETFVWOB0.25%0.20%-5
Vanguard Emerging Markets Government Bond Index Fund Admiral SharesVGAVX0.25%0.20%-5
Vanguard Emerging Markets Government Bond Index Fund Institutional SharesVGIVX0.23%0.18%-5
Vanguard International Dividend Appreciation ETFVIGI0.20%0.15%-5
Vanguard FTSE All-World ex-US Small-Cap ETFVSS0.11%0.07%-4
Vanguard International Dividend Appreciation Index Admiral SharesVIAAX0.20%0.16%-4
Vanguard FTSE Emerging Markets ETFVWO0.10%0.08%-2
Vanguard Emerging Markets Select Stock FundVMMSX0.85%0.84%-1
Vanguard Explorer Fund Investor SharesVEXPX0.41%0.40%-1
Vanguard Explorer Fund Admiral SharesVEXRX0.30%0.29%-1
Vanguard FTSE All-World ex-US ETFVEU0.08%0.07%-1
Vanguard Mid-Cap Growth FundVMGRX0.34%0.33%-1
Vanguard Tax-Exempt Bond Index Fund ETFVTEB0.06%0.05%-1
Vanguard Total International Bond ETFBNDX0.08%0.07%-1
Vanguard Total International Stock ETFVXUS0.08%0.07%-1
Vanguard Total World Stock ETFVT0.08%0.07%-1
Vanguard International Value FundVTRIX0.35%0.36%1
Vanguard International Explorer FundVINEX0.39%0.40%1
Vanguard Selected Value FundVASVX0.31%0.32%1
Vanguard Windsor Fund Investor SharesVWNDX0.29%0.30%1
Vanguard Windsor Fund Admiral SharesVWNEX0.19%0.20%1
Vanguard Alternative Strategies FundVASFX0.78%1.28%50

引用:Vanguard Pressroomより

多くのETFの経費率が改定になったようです。その中でも特に投資家に人気のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)の経費率が下がったことは多くの投資家にとって朗報でしょう。何度も言いますが投資に対するコストは可能な限り下げるべきです。売買手数料などの手数料は可能な限り下げ、税金は可能な限り節税するようにすることが資産形成の第一歩です。今回の経費率の改定は純資産総額の変化によるものと思われます。当然ですが、規模が大きくなればなるほどコストは下がりますし、規模が小さくなればコストは増加します。今回の改定でもすべてのETFで経費率が下がったわけではありません。残念ながら経費率が上がってしまったものも存在します。それらはおそらく投資家からあまり人気のない商品なのでしょう。そういうものは残念ながらコストは上昇していき、最終的には取り扱いの停止などの決定をくだされてしまうのだと思います。そういう意味でも投資する際にはそのようなリスクの少ない商品に投資するべきです。

まとめ

今回は先日発表されたバンガードの経費率改定のニュースについて取り上げました。バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)のコストが下げられたというのは非常に投資家にとって朗報です。一方でバンガード・S&P500 ETF(VOO)やバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)については改定はありませんでした。こちらも投資家に非常に人気がある商品です。純資産も相当なものだと思いますし、今も順調に伸びています。なので今後はこちらの商品についても経費率の改定は期待できるのではないかと思います。ただ、経費率はすでに0.03%まで下がっており、なかなか難しいような気はします。ただ、バンガードならやってくれるでしょう。