異なる価値観により戦争が起こる時代。当然それは経済にも影響がある。

最近話題となったものとして俳優のウィル・スミスさんの話があります。世界的に話題となったニュースであり、日本でも大きく取り上げられていましたから知っている人も多いことでしょう。ただ、その事件についてどのように捉えるかについては国や民族によって結構違っているようです。そういう意味では非常に興味深いニュースであり、また難しい問題なのであろうと感じます。そんなことを考えているとウクライナ情勢の問題や今後の世界についていろいろ思うことがあったので今日はそれを述べたいと思います。

事件に対する感じ方がかなり異なる

ウィル・スミスさんの起こした事件についてはもう殆どの方がご存知であると思いますのでここで詳しくは述べません。もし知らない人がいるのであればネットで調べてもらえれば簡単に解ると思います。あの事件について個人的にはスミスさんとクリスさんの双方に問題があると思っています。そして日本では結構僕のような感覚でいる人が多いのではないかと思います。しかし、米国ではそうではないようです。スミスさんは非常に厳しい批判にさらされ、その地位をかなり危うくされています。大してクリスさんは英雄のように称賛され、かなり評価が上がっているようです。このように起こった事件は全く同じなのに日本と米国ではここまで評価が違うものなのかと正直驚いていました。

個人的にはクリスさんが英雄のような扱いになる理由がわからない

この辺の違いについては日本と米国の文化や価値観の違いによるところなのでしょう。なぜこのような違いが起きたのかについては専門家の方々がいろいろと論じています。それを聞いて、そういう価値観もあるのかと思いましたが、正直個人的には同意できませんでした。どんな理由があろうとも自分のパートナーの身体的なことを笑われれば不愉快に思うのは当然です。なのでスミスさんがあのような行動に出たことは理解できます。もちろん暴力については全く同意できませんから、いかなる理由があろうとも殴るべきではなかったとは思います。ですがその行為に至ってしまった感情的な部分については至極当然なことなのではないかと思います。なのでそのことが米国では全く考慮されていないということが正直驚きました。しかも、人の病気のことをステージの上で笑いに変えた行為をなんとも思わないというところが正直ショックです。欧米などでは常に人権や差別に対しては敏感で、そのようなことには常に関心を払っているというイメージがあります。そのために日本も何かといわれることもあるくらいです。なのにこの件に関しては全く問題にしないのです。これは米国ならではの歴史や問題も絡んでいるのだと思いますが、日本人の私には全く理解できないものでした。

価値観の違いが戦争にまで発展する

今回の事件を見る限り、人間が他人のことをわかり合い、尊重するというのはなかなか難しいのだろうと感じます。正直あまりにも価値観が違いすぎます。おそらくは僕らが当たり前にやっていることでも海外の人から見ればおかしいと思うこともたくさんあるのでしょう。そういう意味では世界中の人が価値観を共有し、平和な世界を作り上げるというのはなかなか厳しいのだろうと思います。それはウクライナ情勢を見ても感じます。プーチン大統領からすれば自分が正義であり、欧米や世界のほうがおかしいというのでしょう。しかし、我々からすればとても見過ごせるものではありません。この溝というのはなかなか埋まらないような気がします。2度の大戦を経て世界は平和になったような気になっていましたが、人々のあまりに大きな価値観の違いというものを見せつけられるとこれから世界はまた混沌とした世の中になっていくのではないかと感じています。

価値観問題は経済にも確実に影響する

そういう意味では経済の世界も今までのような順調な成長というのは難しくなるのかもしれません。これまではグローバルな経済というものが正しいという前提で動いてきました。すべてを自国でやる必要はなく、海外から必要なものは購入してきたり、また自国で作ったものを海外へ輸出したりと、経済の世界では国境などの境界線というものがかなり少なくなっていたと思います。しかし、これからはそうは行かないでしょう。ウクライナ情勢を見ても今後は異なる価値観を持つ人たちとのつながりというのは極力少なくするようになると思います。そしてその価値観というのは国や民族の数以上に存在し、決して交わらないものも存在するのです。解決できるものであればいいですが、そうでなければまたウクライナ情勢のような問題が世界中で起きることになるでしょう。なのでこれからはグローバルに広がっていった経済の仕組みがある程度境界線を引くように制限されていくのではないかと感じています。そうなると経済成長は確実にしにくくなるでしょう。そういう意味では今後は今までのような順調な成長というのはなかなか難しいのかもしれません。

まとめ

今日はウィル・スミスさんの事件から今後の世界や経済のことについて考えてみました。たかがビンタをした程度のことから随分大きなことまで考えてしまったなという気もしますが、今回のことは世界の人々の価値観の違いというものについて本当に考えさせられる事件になりました。この違いというのは思っているよりもかなり深刻なものではないかと思います。お金で解決できるようなものであればいいですが、価値観というものはまず譲れるものではありません。わかりやすいものであれば宗教などがそうでしょう。そういう意味では本当に将来について見通しが立てづらい世の中になったなと感じます。この影響というのは経済にも必ず影響するでしょう。ロシアに対する経済制裁を見てもわかるように、自分たちの価値観に対して悪という烙印を押されてしまったら、世界経済の中から外されてしまうのです。そういう意味では非常に生きづらくなりそうだなと思いました。