10月に続き、来年4月にも雇用保険料率が上昇する見込み

増税の議論が話題になっていますが、増えるのは税金ばかりではありません。来年4月には雇用保険料の値上げが行われるようで、国民負担は増すばかりです。ただでさえエネルギー価格の高騰など生活必需品の価格上昇が家計に大きな影響を与えているときに、増税と保険料の値上げが行われるとなるとその影響は小さくはないでしょう。そういうわけで今日は来年に保険料が上がることになった雇用保険についてみていきます。

雇用保険料率が上昇

厚生労働省は先日、来年4月からの雇用保険料について、0.2%の引き上げを行うことを決めました。これにより労働者の負担はさらに増えることになります。

 厚生労働省は、来年4月から雇用保険料率を労使で0・2%引き上げる方針を固めた。新型コロナウイルス下で雇用を下支えした雇用調整助成金(雇調金)の一部財源となった「失業等給付」が枯渇したためで、今回の引き上げで料率は0・8%になる。月給30万円で働く人の保険料は現在の月1500円から300円増える見通し。労使の意見を踏まえ、年内に最終決定する。

 雇用保険は、保険料を労働者と企業で折半する「失業等給付」「育児休業給付」の他、企業だけが負担する職業訓練などを給付する「雇用保険二事業」で構成される。料率を変更するのは「失業等給付」で、コロナ前は失業率が低く、積立金も潤沢だったため、法律で定められた水準よりも引き下げられていた。

 しかし、コロナにより休業手当の一部を企業に助成する雇調金の支給額は6・2兆円に上った。財源とした「二事業」の積立金が枯渇し、「失業等給付」からも資金を借り入れた結果、2019年度末で4・5兆円あった「失業等給付」の積立金は、22年度末には8500億円にまで減る見込み。雇調金の拡充も来年1月末で終わり、厚労省は財政安定のため「失業等給付」を法定の水準に戻すことを目指していた。

引用:毎日新聞より

このように来年4月には雇用保険料率が上がります。これは新型コロナウィルスパンデミックの影響により給付金の額が急激に増え、資金が枯渇してしまったためです。雇用保険については今年10月にも引き上げられており、負担が急激に増えています。これまでは積立金も余裕があったためにその保険料率はやや低く抑えられていましたが、今回のコロナ対策による資金の枯渇により、負担増を決定したものと思われます。

負担ばかり増える政策はやめてほしい

今回の改定により、国民負担はさらに増える見通しです。ただでさえ食料品やエネルギー価格の上昇によって家計や企業はかなりの負担を強いられています。そこへ防衛増税の話や保険料率の上昇という追い打ちをかけるような事態となっています。これでは国民生活はさらに厳しくなり、景気の足を引っ張ることになるでしょう。これから海外もインフレなどにより景気はさらに厳しくなる見込みであり、日本もその影響を大きく受けることになるでしょう。そういう中で何とか国内で経済を回していかなければならないというときにこのようなことをしていてはまた経済は失速していってしまいます。そういう意味でも負担ばかり強いるような政策というのはやめてほしいものです。

国民も反省すべきことはある

しかし、今回のことは国民もしっかり反省しなければならないところもあると思います。コロナ対策により我々は多くの支援を国から受けました。10万円の給付や無料のワクチンやPCR検査など現在も多くの支援を国から受けています。もちろんそれが悪いということではないですが、それらはただではないということをきちんと認識するべきです。そしてそれはこのようにあとになって負担となって帰ってくるのです。無駄をなくしたり余っているお金があるのだからそれで賄えばいいというのはその通りです。私もそう思います。しかし、そういうお金は無限にあるわけではなく、いつかは自分たちに帰ってくるということは認識しないといけないのかなと思います。そういう意味ではいつまでもコロナが怖いといって引きこもっていたり、何でもかんでも国に支援しろというのは間違っていると思います。できない人に無理にしろとはいいませんが、できる人ややりたい人の足を引っ張るような政策はすべきではないと思います。要は早く昔のような社会に戻すべきなのだということです。

まとめ

今日は雇用保険料率の増加のニュースについてみてきました。商品価格に上昇や増税に保険料の増加と辛いニュースばかりです。このようなことでは本当に経済は死んでしまうことでしょう。そういう意味でもなんとかこのような負担増は避けるべきだろうと思います。まずは経済成長をして、それでも足りない場合は負担を増やすという順番にしないと永久に成長ができない国になり、世界から取り残されることになるでしょう。そうならないためにも何とか成長の足を引っ張るようなことは避けてほしいものです。