またまた増税を検討中の岸田首相。成長させる気はないのでしょうか?

日本の経済は非常に深刻であるということはおそらく皆さんが感じていることだと思います。そういう意味でもなんとか日本がかつてのような活気に満ちた国になってほしいと願うばかりですが、その可能性はあまりないのかなと感じてしまうニュースが出てきています。岸田首相は先日、増額される防衛費の財源として増税を検討しているという話が出てきました。いまだほとんど成長できていないという中で税金を上げるというのは全く持ってナンセンスです。これではさらに日本の経済力は低下をしてしまうことでしょう。ただでさえ日本の税負担というのは年々増加し、一昔前に比べるとはるかに高くなっています。それなのにさらに増税をするということはますます活力をそいでしまうことになります。本当に気が滅入る話ばかりで困ってしまいますが、今日はこの件についてみていきます。

防衛費の財源として増税を検討

先日、岸田首相は今後増額される防衛費の財源としての増税を検討している旨の発言をしました。

岸田文雄首相は8日、対国内総生産(GDP)比2%の防衛費の財源として1兆円強の増税が必要と表明した。来年度は見送り、2027年度までの間、段階的に実施する。ただ、個人所得税の増税は否定した。

  岸田首相は政府与党政策懇談会で「防衛力を安定的に維持するためには、毎年度約4兆円の追加財源の確保が必要」と指摘した。うち4分の1については「税制でご協力をお願いしなければならない」と述べた。「個人の所得税の負担が増加するような措置は行わない」とも語った。

  残りの4分の3は歳出改革や決算剰余金、税外収入を活用した「防衛力強化資金」の創設などで賄う。

  財源確保の具体的内容は年末に一体的に決定すると説明し、税制部分に関しては税目、施行時期を含めて与党で検討するよう要請した。与党は来週中に23年度税制改正大綱をまとめる予定で、首相指示を受け、防衛費財源の税制上の扱いについて方針を詰める。

  首相は来年度についてはまずは歳出改革を先行し、国有財産の売却や新型コロナウイルス対策費の不用分も活用する方針を示した。防衛費の規模を巡り、岸田首相は既に23年度から27年度までの5年間で従来の1.5倍超となる約43兆円とする方針を表明している。

引用:Bloombergより

岸田首相はこのように述べ、膨らむ防衛費の財源として増税の必要性を訴えました。防衛費というのは一時的に必要なものではないので安定財源が不可欠です。そういう意味では今後も安定的な予算を確保しなければならないというのは理解できます。しかし、全く成長できていない中で税金だけが増えていけばそれだけ家計は苦しくなります。それでは国民は納得しないでしょう。経済成長を見事に達成し、歳出削減や規制改革で財源を確保しつつ、それでも足りないときは初めて増税というのならわからなくもないですが、一向に成長をさせることもできず、歳出削減も規制改革もせず、何もなしていないのに増税だけはやるというのではとても納得できるものではありません。

とにかく成長をさせなければならない

安定的な税収を確保しなければならないという話は分かります。防衛費に限らず少子化対策などの社会保障や様々な問題に対処するにはとにかくお金がいります。だからといっていきなり増税というのは話が違うと思います。まずは成長をしなければならないのです。成長をすれば税収は当たり前ですが自然に増えていきます。税率が同じでも所得が増えれば当然収める税金は増えます。なのできちんと成長さえできれば増税などしなくとも自然と税収は増えるのです。事実、今年は円安によって過去最高益を上げる企業も多くなっています。なので法人税収などはかなり増えることでしょう。つまり増税などしなくとも税収は増えているのです。これをさらに加速させればいいだけなのです。そうすれば諸外国のように成長をできるようになり、税収も増えるでしょう。その中でもし足りないのであれば成長した分の一部を税金として徴収するというのであれば国民の納得も得られやすいでしょう。収入が増えていないのに税金を取られるのは困りますが、増えた収入の一部を有効に使ってくれるというのであれば理解は得られやすいはずです。本来はそのような手段をとるべきであり、いきなり増税というのは全く持って納得いきません。

まとめ

今日は岸田首相の増税発言についてみてきました。今回の発言については全く持って納得いくものではありません。何度も言いますが成長させればいいのであってそれができなければ何をやってもうまくいかないでしょう。逆に成長さえできれば今日本が抱えている多くの問題はたいてい解決できます。そのくらい成長というのは重要なのです。岸田首相にはそのことを理解してもらいたいと思います。一時的な財源などはいくらでもできるはずです。コロナ対策としていきなりこれだけのことをやってきたわけですから、それに比べれば防衛費を一時的にねん出するくらいわけもないでしょう。その間にきちんと安定的に成長できる国に作り替えればいいだけです。それができなければ日本は本当にダメになっていくことでしょう。