またまた楽天証券のサービスが改悪される

最近改悪続きの楽天ですが、また新たな改悪が行われることとなりました。今度はクレジットカード決済による投信積み立て時の還元率が大幅に減少することになるようです。非常にお得なサービスだっただけにとても残念です。ここのところ楽天グループのサービスは改悪が相次いでいたために、いつかは来るのではないかと思っていましたが、やはり避けることはできなかったようです。長期投資家の中ではクレジットカードでの積み立て投資は非常に人気があり、利用している人もたくさんいると思われます。なので残念に思う人も多いでしょう。というわけで今日は先日発表された楽天のサービス改定についてみていきたいと思います。

楽天証券

楽天カードと楽天キャッシュを併用することで、毎月最大10万円までがポイント還元の対象となり、お得なキャッシュレス積立を行…

変更の概要

2月2日に楽天証券から「投信積立の決済に関する一部条件変更および新サービス開始のお知らせ」というメールが届きました。それによると投信積立時に付与されていたポイントについて条件の変更が行われるというのです。また、それに合わせて「楽天キャッシュ決済」というサービスを新たに開始し、併せて利用できるようになるようです。

  • 2022年6月下旬より、投信積立での楽天キャッシュ決済を開始!キャンペーン中は最大1%の楽天ポイントが貯まります。
  • 2022年9月買付分より、投信積立の楽天カードクレジット決済について、ポイント還元率を一部変更いたします。銘柄によって、還元率が1%もしくは0.2%となります。
  • 楽天カードと楽天キャッシュを併用することで、毎月最大10万円までがポイント還元の対象となります。また、積立設定の引き落とし方法を楽天カードクレジット決済から楽天キャッシュ決済へ簡単に変更できるサービスもご提供いたします(6月提供開始予定)。

引用:投信積立での「楽天キャッシュ決済」の開始および楽天カードクレジット決済のポイント還元率の一部変更について より

上記をまとめると、

  • 6月から楽天キャッシュ決済(還元率0.5%)が始まる
  • 9月より楽天クレジットカード決済によるポイント還元率が1%から0.2%へ変更
  • 上記2つを併用し、毎月10万円までポイント付与対象とできる(還元率0.35%)

となるようです。

メリットとデメリット

これによるメリットとデメリットは

メリット

  • ポイント付与対象額が5万円から10万円に増える。
  • 楽天キャッシュを利用してポイントをためることができる。

デメリット

  • 還元率が大幅に減少する
  • システムが複雑になる

こんな感じでしょうか。まあ、正直還元率の大幅な減少というデメリットが大きすぎて他のメリットやデメリットがかすみます。今まで1%還元だったものが0.35%へと大幅な減少となるのですから、利用する価値がかなりなくなったような気がします。ポイント付与対象額が2倍に増えることはいいような気もしますが、類似の商品はSBI証券にも0.5%還元のものがありますし、マネックス証券でも近々1%還元のサービスが開始される予定です。そう考えると、楽天証券での積み立て分を増やすメリットがあるようにも思えません。SBI証券とマネックス証券で合計10万円積立をし、そのうえで余裕があるのであれば楽天証券でカード決済やキャッシュ決済をするというのが一番お得ということになりそうです。

楽天グループの改悪はいつまで続くのか

今回の変更で楽天証券の魅力はまた一段と低下しました。相次ぐ改悪とともに他社サービスがどんどん改良されてきたために、その差は一段と縮まってきた感じがします。特に今回の改正により楽天のサービスは明らかに他社に劣るものとなりました。今まで使っていたユーザーはともかく、新規に顧客を獲得するというのはかなり厳しくなったのではないでしょうか。SBI証券は最近東急カードでの積み立て投資サービスを開始するという発表をしました。また、先ほども言いましたがマネックス証券でも新たに積立サービスが開始される予定です。今までポイント還元の分野では楽天グループの独壇場という印象がありましたが、これからはもうそういう雰囲気ではなくなるような気がします。楽天証券は個人投資家に非常に人気のある証券会社ですが、このようなことをしていては支持を失うのは確実でしょう。もしかしたら数年後にはそんな証券会社あったねと言われるようになる可能性も否定できないような気がします。

まとめ

今回は楽天証券のサービス改定についてみてきました。最近の楽天グループの動きを見ていればいつかは来るだろうなとは思っていましたが、想像よりも早い動きでよほど厳しい経営状態なのだろうなと感じます。ポイントサービスはあくまでおまけのようなものですから文句は言えませんが、ここまで社会に広がってしまっているものを消費者としても無視できるものではありません。なので今回の発表には結構敏感に反応するのではないかと思います。それに比べ、SBIグループをはじめ、今まで楽天グループに痛い目を見させられていた他社の動きは非常に活発になっています。そういう意味では消費者として非常に歓迎できる動きではないかと思います。楽天のサービス改悪は残念ですが、健全な競争が続いていくのであれば結果として我々が得られる利益は多くなると思います。そしてより良いサービスが提供され続けていくことを願うばかりです。