今週注目の経済指標

今週発表の経済指標について

引用:マネックス証券より

今週発表の経済指標は23日の新規失業保険申請件数、24日のエネルギー関連の指標、日本のCPI, ミシガン大学消費者信頼感指数あたりが注目でしょうか。

新規失業保険申請件数

新規失業保険申請件数についてはやはり労働市場の動向を見るうえで注目しておいた方がいいでしょう。現在、何とか持ちこたえている米国経済ですが、先日の消費者物価の数値などかなり怪しい雰囲気が漂い始めています。そんな中労働市場についても思わしくない数字が出てくるとなると本格的な景気後退局面に入ったといっていいのではないかと思います。すでに景気は後退しているような気はしますが、それを裏付けるような結果が出てくるのではないかと感じています。

エネルギー関連の指標

エネルギー関連の指標についても注目です。日本もそうですが、物価上昇の中でも特にエネルギー価格が与える影響というのは非常に大きく、今後の経済を左右する重要な問題です。特にウクライナ情勢が長期化する可能性がかなり高くなってきた現在、エネルギー価格の行方というのは経済に与える影響は非常に大きいといわざるを得ません。ここ最近は急激に落ち着いてきた原油価格ですが、このまま価格が落ち着いていくとはとても思えません。今回の指標内容によってはさらに大きく値段が上がる可能性もあるでしょう。先日も言いましたが、最近の環境規制の動きにより、化石燃料の生産能力というのは今後は増えていく可能性はほとんどありません。なので今ある能力の中で何とかするしかないのです。そういう意味でもエネルギー価格の高止まりは今後も続くとみられ、その動向を考えるうえでもこの指標には注目しておいた方がいいでしょう。

日本のCPI

日本のCPIについては諸外国に比べればたいしたことはないですが、それでも賃金が上がらない中での価格上昇は消費者にとっては痛手です。それと、コアコアでの消費者物価も大きく上昇してくるとなると日銀の金融政策にも大きな影響を与えることになり、日本経済にとっても大きな転換点となるでしょう。そういう意味でもCPIの値には非常に注目です。ただ、今のところ日銀の政策を転換させるような値というのにはならないような気はします。

ミシガン大学消費者信頼感指数

ミシガン大学消費者信頼感指数も先日予想外に悪い数値でした。それの確報値ということで非常に注目されます。この数字を見る限り、米国民の肌感覚として現在の経済状況というのはやはり非常に悪いのだろうといわざるを得ないのではないでしょうか。8%を超えるインフレが何か月も続いているというのは日本で生活していると想像できない世界ですが、さすがにここまでくると市民生活も企業活動も苦しくなってくると思います。そういう意味で予想外に悪かった結果が本当に正しいのか、または誤りだったのかということには非常に関心があるところです。もっとも、どちらになったとしても米国経済の先行きはあまりよくはないとは思います。

まとめ

今日は今週発表の経済指標についてみてきました。個人的には失業保険申請件数が一番関心事かなと思います。やはり米国の労働市場の行方には非常に関心があるところです。日本の消費者物価もエネルギー価格や食品価格など一部を除けばまだそんなに心配するような状況ではありません。そういう意味でも日本は大きな影響はないのではないかと思っています。