レイ・ダリオ氏が考える強い国家とは

先日、ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が国家の強さを示す8つの要素を発表しました。強い国家とはどのような国なのか。それを示すものはいろいろあるとは思いますが、投資家としてはレイ・ダリオ氏のような人がどのような風に考えているのかは非常に興味があるところです。そういう意味で今日はレイ・ダリオ氏が示す国家の強さの基準についてみていきたいと思います。

強国の条件

ダリオ氏はYouTubeに「変わりゆく世界秩序」というアニメーションを投稿しています。これはダリオ氏の著書「Principles for Dealing with the Changing World Order」についてまとめたものであり、ダリオ氏の考え方を非常にわかりやすく表現しています。そして3月に投降したものについてSNS上でコメントを寄せています。そこに国家の強さを表すものとして以下のものが挙げられています。

  • 教育
  • 技術
  • 競争力
  • 経済生産
  • 国際貿易
  • 軍事力
  • 金融センター
  • 準備通貨

これらが強い国となるために重要だということです。

やはり米国は強い

この8つを見るとやはり米国は非常に強い国だといえるでしょう。当たり前といえば当たり前かもしれませんが。世界中から優秀な人間が集まっており、技術力や競争力は他を圧倒していると思います。軍事力をはじめその他についても同様です。もちろんこれからもずっとその地位を守り続けられるかはわかりません。歴史を見れば永遠に覇権を握り続けた国というものはありません。どんな強い国もいつかは崩壊して歴史の一部となっていきます。そういう意味では米国が世界一の国であるということが終わるときは必ず来るのです。そういう意味ではやはり米国一辺倒であるということは危険であるといわざるを得ません。米国と心中する覚悟があるのであれば別ですが、そうでないのであればやはり分散するべきなのでしょう。

日本もよくやってる方

日本についてみてみると、個人的にはよくやっている方だろうとは思います。日本は世界第3位の経済大国であり、それなりの地位を占めているとは思いますが、よくよく考えてみれば東の果ての小国でしかなかった国です。資源もなく、よくこんな国がここまで大きくなったなと思います。そういう意味では先人がとても頑張ってくれたのだと感謝しなければならないということです。しかし、米国もそうですが日本だっていつまでもこの地位が変わらないという保証はありません。特に日本に住んでいればその危うさというのは常に感じるところです。やらなければならないことはたくさんあると思いますが、特に投資をやっていて感じることは金融センターとしての弱さではないでしょうか。これだけ経済力があり、技術力もあるのに金融に関してはかなり日本は世界から後れを取っている感じがします。特にアジアではシンガポールなどが非常に積極的に動いている印象があり、日本はまだまだ足りないと感じます。何かあるたびに日本を世界的な金融センターにしようという話は出てはきますが、何かしら結果が出たことはないような気がします。個人的にはもっと日本が投資したくなるような国になってほしいと感じています。

まとめ

今日はレイ・ダリオ氏の強い国の話について考えてきました。何をもって強い国とするのかは人によって違うとは思いますが、今回挙げた8つというのが重要なテーマであるということには違いないと思います。そういう意味でもそれらがきちんと成長していくように政策を行っていく必要があるということです。日本の現状を見るとなかなか難しそうですが、少なくともこんな小国でもここまで成長できたのですから、不可能ということはないはずです。日本がこれからも世界で重要な役割を担えるような強い国であり続けるための努力をしていくべきです。