今週発表される経済指標

今週発表される経済指標は以下の通りになります。

引用:マネックス証券より

来週は9月に入るということもあり、非常に重要な経済指標の発表があります。なんといっても重要なものとしては金曜日に発表される雇用統計でしょう。最近は各種経済指標が弱いものが多く、そのためにFRBの金融政策の変更もあるのではないかという憶測まで出るほどでした。しかし、その中でも雇用環境は比較的堅調であり、インフレ抑制のための厳しい金融政策をするための後押しとなっていたところがあります。そういう意味でも雇用環境がどのようになっていくのかというところは非常に重要なところでしょう。図表にもあるように今回の雇用統計では前回に比べて非常に弱いものとなる予想となっています。さすがにこれだけ経済状況が悪化してくれば雇用環境も悪くなるということは仕方のないことということなのだろうと思います。重要なのはその予想と実際の数字がどれだけ乖離しているかということです。市場では今のところは雇用環境も以前ほどの勢いはないとの予想をしています。なのでこれよりも強いものが出てくれば米国経済はまだまだ堅調だということになるかもしれません。ただ、あまりに強い雇用情勢となると、9月の利上げがより厳しくなる可能性もあり、株式市場にとってはむしろマイナスとなる可能性もあります。FRBのパウエル議長をはじめ、多くの関係者は9月の利上げ幅についてはまだ決めかねていると発言しています。そういう意味では今回の雇用統計の値が強いものとなれば75bpでの利上げの可能性がより高まるとみていいのかなと思います。反対に予想外に悪くなっているのであれば50bp出の利上げを支持するものが増え、そこまで厳しい引き締めが行われないかもしれません。個人的にはよほどの悪い数字でない限り、利上げは75bpになるような気はしますが、それを覆すような結果が出るのか注目しています。

まとめ

今週は雇用統計もそうですが、ISM製造業景気指数の発表もあり、非常に重要な経済指標の発表が相次ぎます。それでも今後の金融政策の大きな変更を決断させるほどの物は出てこないのではないかと個人的には思っています。それだけジャクソンホールでのパウエル議長の発言は力強いものであり、インフレ抑制に邁進する断固たる決意を感じました。そういう意味でもその決意を変えるほどの結果が出てくるのか問う関心はありますが、さすがにそこまではいかないだろうという感想です。とりあえず今週は週末の大イベントを控えて落ち着かない一週間となりそうです。