割安かどうかを判断するためのバフェット指数という指標について

私はバリュー投資をしていますが、最近の株式市場というのは本当に投資しずらい環境になっています。ウォーレン・バフェット氏は最近の株価はおかしいと以前より警告を出していました。そして現在はインフレの長期化がほぼ確実な状況となり、バフェット氏の警告は正しかったのではないかと思います。これからしばらくは株式市場は調整局面に入り、利益を上げづらい環境になるでしょう。投資家としては忍耐力が試されるときです。バフェット氏の話をしましたが、市場が割安かどうかを判断する指標として「バフェット指数」というものがあります。バフェット氏が割安かどうかを判断する材料として使っているということで有名なものです。せっかくなので今日はこの指数についてみていきたいと思います。

バフェット指数とは

株価の割安・割高を判断する指標。米投資家のバフェットが用いているとされ、「バフェット指数」とも呼ばれます。計算式は「当該国の株式時価総額÷当該国の名目GDP×100」となります。バフェット指標が100を超えると割高とされ、株価が急落する可能性があるとみられています。

引用:三井住友DSアセットマネジメント株式会社 ホームページより

バフェット指数とは上記の通り、ある国の株式市場全体が割安であるかどうかを判断する指標で、その国の時価総額を当該国の名目GDPで割って求められます。非常に単純な式なので、誰でも簡単に求めることができるので非常に重宝する指標です。必要なのは株式時価総額と名目GDPだけですから、各国政府の統計資料などから簡単に算出できます。この指数がどうなっているのかでその国が割安かどうかを判断できるのです。100が基準となっていて、それよりも高ければ割高、低ければ割安ということになります。

現在のバフェット指数

それでは現在のバフェット指数がどうなっているのか見てみたいと思います。以下が米国、日本のバフェット指数です。

米国

投資の森より

日本

投資の森より

米国ではバフェット指数が200を超えて、グラフからはみ出してしまいました。最近は株価の下落もありやや戻してきた感じはしますが、それでも200近くもあり非常に株価が高くなっていることがわかります。日本についても135と米国ほどではありませんが割高になっています。日本も以前から量的緩和政策を行っていて、市場に資金が溢れています。ですから株価が上昇しやすくはなっていたのも大きな一因でしょう。しかし、それでも米国よりは遥かに安くなっているところを見ると、日本株はあまり評価されていないのかなと思います。そういう意味では今は米国株よりも日本株のほうが割安な有望株は多いような気がします。

まとめ

今日はバフェット指数について見てきました。この指数は簡便にその国が割安なのかを図るためのものとして非常にわかりやすく、利用しやすいという点で有用なものです。バリュー投資をする人はぜひ利用してみてください。ただ、当然これが絶対ということではありません。特に今はバリュー投資は非常に不向きな時代となっています。ハイテク銘柄を中心としたグロース株が非常に人気もあり、パフォーマンスも良くなっています。なのであくまでこのような指標もあるのだなというくらいでいいと思います。個人的には今のインフレが落ち着く頃には、もう一度バリュー投資の評価も上がってくるような気はするので、覚えておいて損はないと思っています。