金利が上昇すれば株価が下落するというほど単純な話ではない

現在、米国をはじめとして世界的にインフレの長期化が懸念されています。FRBのパウエル議長も先日、インフレは一時的だということを今後は使わないと表現したり、インフレに対する警戒感は一段と高まっている状況です。そのため市場は早期の利上げを織り込みだしています。金利の上昇は株式市場にとっては押し下げ要因となり、先行きに不安を持っている投資家も多いのではないかと思います。そんな中、マネックス証券の岡元兵八郎氏が金利と株価の関係についてのレポートを発表しました。今後の株価の参考になるよい記事だと思うので今日はこれについて共有していきたいと思います。

金利が上がると株価は下がるのか?米国株で見るコロナ禍の金利と株価の関係 | ウォール街を知るハッチの独り言 | マネクリ マネックス証券のお金と投資のオウンドメディア

みなさんは金利が上がると株は下がると思い込んでいませんか? 事実は、必ずしもそうではないのです。こちらのデータは昨年と今…

記事内容について

その記事は12月06日にマネックス証券の投資情報サイト「マネクリ」に掲載されました。記事のタイトルは「金利が上がると株価は下がるのか?米国株で見るコロナ禍の金利と株価の関係」というもので、金利と株価の関係性について過去の事例から述べられているものです。

マネクリ: 「金利が上がると株価は下がるのか?米国株で見るコロナ禍の金利と株価の関係」 より

この図は長期金利と株価の関係をあらわしたもので、2019年末からの動きを表しています。これを見ると、長期金利は大きく上下動をしていますが、株価はおおむね右肩上がりの傾向を示しています。つまり、金利が上昇しようが下落しようが、株価にはあまり大きな影響は見られません。もちろん影響が全くないということはないでしょうが、金利が上がったから株価は必ず下がるという単純な関係ではないことは確かです。

そして記事では結果として以下のようにまとめています。

  • 一つ目は、金利が上がっている期間でも株価は上がるということです。金利が上がって株価が下がるのは、一時的な急激な金利の上げを受けてのことなのです。金利が上がる局面でも、長期的に見ると株は上がっているのです。
  • 二つ目は、金利が上がる局面で、IT企業に代表される成長株が下がるかということ、そういう事でなく、市場のリターンを下回るだけという事です。
  • 三つ目ですが、金利が上昇する局面では、銀行株は素直に買われるという事です。

引用:マネクリ「金利が上がると株価は下がるのか?米国株で見るコロナ禍の金利と株価の関係」より

一つ目については先ほども述べたとおりです。金利が上がっても短期的には大きく動きますが、長期的な動きにはあまり関係がないのです。二つ目については、よく金利が上がると今株価をけん引しているグロース株は大きく下がるといわれていますが、それも違っているというのです。グラフを見ると確かにS&P500よりはパフォーマンスは劣っていますが、株価が下落しているということはありません。グロース株だからといって単純にすべての株価が下落するということはないのでしょう。三つ目は当たり前のようですが、金利が上がれば金融関連株は買われる傾向があります。金利が上昇すれば銀行などは収益環境が改善されますので、当然買われやすくなるでしょう。

まとめ

今日は金利と株価の関係についてみていきました。最近は既に利上げについてもう織り込み済みという感じになっていて、あとはいつどれくらいのペースで上げるのかということが関心ごととなっているような気がします。金利の上昇というのは株価にとってマイナスの影響があることは間違いないでしょう。しかし、長期的に見れば株価にとって必ずしもマイナス面ばかりではないことが今日のグラフなどでわかると思います。グロース株でも利上げが行われても、きちんと利益を出しているところはきちんと評価されるというだけで、今までのように何でも買われていくということがなくなるだけなんだと思います。そういう意味ではGAFAなど、これからも市場をけん引していくような大型株についてはそれほど心配しなくてもいいのではないでしょうか。もちろんきちんと選別できるだけの目が必要になってくるので、今までよりも慎重な姿勢で臨む必要はあるでしょう。それと、金融関係株は金利上昇局面ではパフォーマンスがよくなるということは改めて再確認できたので良かったと思います。どんな環境においてもすべてが下落するということはありません。必ず上昇する株や業種はあるのでそこをうまくつかめるようにしていきたいと思います。個人的には金融株と資源関連株には今後注目していきたいと思っています。