ついに個人投資家が株を売り出した。ついに株価は底を付けたのか。

世界的なインフレとウクライナ情勢など株式市場を取り巻く環境というのは非常に不安定になっているといわざるを得ません。現状を冷静に見るとしばらくは軟調な展開になるのだろうとは思いますが、強気に見ている人たちも中にはいます。実際、過去の株価上昇局面の初期というのは誰もが悲観的になっているものであり、その上昇についても懐疑的に見ているものです。しかし、そのような誰もが悲観的になっているときにこそ株価上昇が起こるというのも事実です。なのであまり悲観的になりすぎず、たまには良い話にも耳を傾けるのもいいのかもしれません。

個人投資家がついに株を売り出した

先週、Bloombergについに個人投資家の売りが始まったとのニュースが掲載されました。

株式への強気な見方を最後まで続けていた個人投資家がついに弱気相場に屈し、約2年ぶりの速いペースで株式を手放している。リテール投資家は新型コロナウイルス禍に伴う株価急落以降、ほぼ常に押し目買いを入れていたが、過去1週間に株式を売却。売りの規模は2020年9月以来の大きさに達した。証券取引所の公表データに基づくJPモルガン・チェースの見積もりで明らかになった。今年に入って売りが15兆ドル(約2020兆円)に膨らむ中でも株式を手放さなかった個人投資家にとって、顕著な変化といえる。選好する銘柄や暗号資産 (仮想通貨)で損失が拡大する中、センチメントがついに悪化しつつあると、JPモルガンのストラテジスト、ペン・チェン氏は指摘する。プロメテウス・オルタナティブ・インベストメンツのマイケル・ワン最高経営責任者(CEO)は「リテール投資家はテクノロジー株と仮想通貨のバリュエーション膨張の重要な原動力だった」と指摘。「実際には、リテール投資家は株価ピーク時での購入が最も多く、底値での購入は最も少ない傾向がある。こうした傾向はドットコムバブル崩壊を含む、これまでのほぼ全ての相場サイクルで見られた」と続けた。

引用:Bloombergより

歴史は繰り返す

このようにとうとう個人の投資家たちも株式を手放し始めたようです。これまで個人投資家は株価下落局面でも貪欲に投資を続けていたというニュースはよく聞きました。しかし、とうとうここへ来て我慢ができなくなったのかもしれません。確かにこれだけ株式市場が下落を続けていれば含み損も大きくなっているでしょうし、心理的にもストレスはかなり大きくなっているだろうとは思います。そういう意味では仕方のないことなのかもしれませんが、こんなことをやっているようでは株式市場では勝つことはできません。このような株価が下がったときにこそ株を買うべきです。当たり前ですが、株は安く買って高く売るのが基本です。しかし、記事にもあるように、個人投資家はブームの初期の安いときには様子見をし、株価が高くなった時に飛びつき、下落をしても持ち続けて、耐えられなくなって底値で売るということを何度も繰り返しています。これは歴史上なん度も起こっていることなのです。このようにして個人投資家はプロにカモにされてきたのです。懸命な投資家でありたいと思うのであればこのような行動はしてはいけません。株価が下がったときほど株を購入し、株価上がり、誰もが株式に熱狂しているような時こそおとなしくしているべきです。

まとめ

今日はついに個人投資家が売り手に回ったというニュースについてみてきました。個人投資家が株を売り出したということは下落局面ももうすぐ終了なのかなとは思いますが、今のところは何とも言えません。ただ、結局人間というのは何も変わらないのだなということを改めて考えさせられるニュースだと思います。おそらくはみんな今回話したようなことはわかっているはずです。個人投資家がいつもカモにされるという話は投資をしていれば誰もが一度は耳にする話だからです。けれど今回もまた同じ過ちを犯してしまっています。気持ちはよくわかりますがこれでは利益を上げることはできないでしょう。何度も言いますが株は安いときに買って高いときに売るものです。逆をやっているようでは絶対に勝てません。誰もが悲観的になっているときに事株を買い付け、誰もが熱狂しているときにこそ冷静になるべきです。それができれば必ず勝つことはできます。何も難しいことはありません。当たり前のことをすればいいのです。