日本株にもそれなりに注目は集まっているかもしれません

米国のインフレが深刻になる中、投資の世界でも変化が起きてきています。今まではグロース株などが市場をけん引し、バリュー株などは大きく出遅れてきましたが、その流れが明らかに変わってきています。ここ数年順調に成長してきた米国株市場ですが今年は今までのようにはいかないかもしれません。投資家の視線がグロース株からどこへ向かっているのか。バリュー株やコモディティなどが注目されがちですが、日本株にもそれなりに注目が集まっているのかもしれません。そんな記事を見つけたので今日はそれを紹介したいと思います。

日本株の可能性

ブリッジウォーター・アソシエイツはレイ・ダリオ氏が率いる世界でも有名な投資運用会社です。そのブリッジウォーター・アソシエイツのレベッカ・パターソン氏は注目の市場として日本を上げています。パターソン氏は現在の米国市場はインフレを完全に織り込んでいるとは見ておらず、FRBの姿勢もまだまだ弱いとみています。よって今年はインフレ率やFRBの政策によって大きな変化がありうるとみています。

日本化株が魅力的な理由

よってパターソン氏は分散の重要性を説いています。これはレイ・ダリオ氏も常に言っていることで投資をするうえでは最重要課題といえるでしょう。その分散を行う上で現在は日本市場にも注目しているようです。その理由としては

  • 世界経済の名目の強い成長の恩恵を受けやすい
  • 流動性吸収の感度が低い
  • バリュエーションが良い

ということを上げています。日本市場は常に米国をはじめ世界経済の影響を受けて動いています。いくら日本の市場や個別銘柄の業績が良くても海外市場が下落すればその影響を受けて下落することはよくあることです。また、海外が好調であれば輸出企業を中心に日本株は買われる傾向があります。このように世界経済が成長をすればそれに合わせて日本株の上昇することが予想されるのです。

そして日本は非常に長い間金融緩和を行っており、少なくとも米国や諸外国ほどに緊縮に動く可能性は低いとみられています。であれば株式市場としては上昇要因として見られ、名目上は上昇することが予想されます。

さらにこのブログでも何度も言ってきていますが、日本株は現在非常に割安です。過去最高益を上げ、業績見通しがいい企業でさえPERが10倍程度で放置されている状況です。

このように日本株は世界的なインフレの中で比較的資産を守りやすい条件がそろっているとみているのです。そのため日本株にも注目されているのでしょう。

個人的にはこの意見に賛成である

パターソン氏の意見に私は賛成です。現在の日本株というのは非常に割安です。なので投資する価値は十分にあると思っています。実際に多くはありませんが、金融株や商社株などに投資をしています。現在のところ結果は非常に良好に推移していますので、間違った判断ではなかったと思います。日本が世界経済、特に米国の影響を受けやすいというのは昔からで、日本がどうかというよりも前日の米国市場がどうだったかによってその日の日本株の動きが決まるというのは有名な話です。日本人としては非常に複雑な気持ちになりますが、そういうパターンというものを覚えておくというのは利益を上げるうえで有利に働くと思います。理屈がどうとかはともかく、結果を重視しておきたいところです。そして日本が金融引き締めに動く可能性というのは諸外国に比べかなり低いとみられています。これまで何十年も金融緩和を続けており、世界的なインフレの状況下でも消費者物価もほとんど上昇していないことから、株式投資においては非常に有利な状況は続いています。個人的には最近のインフレの影響はそろそろ日本の消費者物価に反映されるのではないかと心配しています。そうなれば実際に金利が上がらなくても日銀がその可能性をほのめかしただけで日本株は大きく下落する可能性が高いと思います。そのリスクは頭に入れておいた方がいいとは思いますが、すでに利上げに動いている米国などよりは動きは遅いことは事実でしょう。そういう意味でも今年に限って言えば日本株というのは魅力的に見えるのかなと思います。

まとめ

今日は日本株の可能性について考えてみました。インフレが深刻になる中、米国では実質成長がマイナスになり続けるリスクが出てきています。そんな中、相対的に成長市場として日本がみられるというのはあり得るのかなと思います。日本にいるともう何年も成長をしないこの国には魅力を感じませんが、名目上の株価がどう動くかというのはまた別の話です。少なくとも今年に限っては日本株も十分に利益を見込める環境は整っていると思っています。もちろん何でもいいというわけではないのでインフレ環境下でも利益を見込めるような金融株や資源関連株などを物色していくのがいいのではないかと思います。