ようやく入国者の上限を撤廃することになります。

新型コロナによって新しい生活様式というのがもう定着してしまった感がありますが、いつまでもこのままでは経済にとっていいことはないでしょう。そういう意味では可能な限り早く昔のような自由な社会というものを取り戻さなければなりません。その動きは少しずつではありますが出てきていますが、10月からはまたさらにそれが加速しそうです。政府は10月から海外からの入国についての制限を撤廃することを発表しました。現在、急激に進んでいる円安の効果を最大限に生かすためにも外国人観光客の受け入れというのは非常に有効な手段の一つです。それがようやく解禁になるということで朗報といっていいのではないでしょうか。そういうわけで今日はこのニュースについてみていきたいと思います。

入国者の上限を撤廃することを発表

岸田総理は先日、訪問先のニューヨークにて行われた記者会見にて、日本への入国者の制限を撤廃する意向について述べました。

岸田文雄首相は10月11日から1日当たり5万人としている入国者数の上限を撤廃する意向を表明した。個人旅行と査証(ビザ)なし渡航も解禁する。22日に米ニューヨークで行った記者会見で述べた。

  政府は米国など68カ国・地域からの短期滞在(最長90日)についてビザを免除していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で現在は全ての外国人にビザ取得を求めており、手間がかかることから訪日の妨げになっていた。日本政府観光局によると、昨年の訪日客数は24万5900人で2019年の約3190万人に遠く及ばない状況だった。

  岸田首相は「Go To トラベル」に代わる観光支援策「全国旅行割」や、「イベント割」を10月11日から開始することも明らかにした。コロナ禍で影響を受けた旅行業やエンターテインメント業界などを支援するのが目的だ。

  岸田首相は、24年ぶりに実施した円買い介入に関しては「投機による過度な変動が繰り返されることは決して見逃すことができない」と説明。今後についても「過度な変動に対しては断固として必要な対応を取りたい」と述べた。

引用:Bloombergより

岸田総理はこのように述べ、今後は海外からの入国者についての制限は撤廃するということを表明しました。これまで日本は外国に比べて厳しいコロナ対策を行ってきました。そのためコロナ後の社会への転換というのも非常に遅れていました。現在、海外ではもう厳しすぎる制限というのはほとんど行っていません。欧米はもちろん他の新興国などでも規制を撤廃する動きは進んできており、日本の出遅れ感は非常に目立っていたところです。そしてようやく日本も諸外国並みの規制の撤廃を行うことになりました。

遅すぎる気はするがいいことではある

今回の決定については本当に良かったといっていいでしょう。ただでさえ日本の経済はコロナからの回復が非常に遅くなっていました。それを変えるためにも海外との交流が正常に戻るということは非常にプラスとなるでしょう。それに加えて現在は非常に円安が進んでいます。これは外国人観光客にとっては願ってもないタイミングとなることでしょう。これまでよりも安い価格で日本で観光をできるのですから多くの消費をしてもらえることは間違いないと思われます。特に世界は今インフレに苦しんでいます。日々異常なまでの価格上昇にさらされている外国人にとってみれば日本の価格というのはとても魅力的に見えるでしょう。そういう意味では観光業復活の意味でも日本経済全体にとってもよいことだといっていいのだろうと思います。

これで終わってはいけない

今回の規制撤廃はいいことではあると思いますが、これで終わってはいけません。これを機にさらに経済を成長できるように政策を打っていくべきです。今後観光客は多く訪れることとなり、観光業をはじめとした一部の業界は急激に回復することになるでしょう。しかし、それで終わってしまってはもったいないというものです。特に為替の状況というのは常に変化します。いつまでもこの円安が続くという保証はありません。米国の利上げが続くという前提で今の相場はできています。なので今後、米国ではもう利上げはなさそうだという動きになれば今度は急激に円高に進むこととなり、観光業にとっては大きなダメージとなるはずです。そしてその金融政策の変更というのはそう遠くない時期に起きるといわれています。いつまでも利上げを続けられるわけはありませんから当然といえば当然です。このように状況は刻一刻と変化します。なので常に先を見据えた政策と実行を行うべきであるといえるでしょう。

まとめ

今日入国者の上限撤廃の動きについてみてきました。非常に良いニュースであり、歓迎すべきものでしょう。正直遅すぎるという感じもしますが、まあ今更言っても仕方のないことです。それよりも今後について、これで終わりではなくもっと成長できるような政策の実行を期待したいところです。そうでなければ本当に日本という国はどんどん世界から取り残されてしまうことになるでしょう。そうならないように政府には頑張ってほしいものですし、国民一人一人も自覚をもって行動すべきです。