住信SBIネット銀行のドル円の外国為替手数料が1.5倍になる。

投資をするうえで重要なことの一つにコストを抑えるということがあります。どんなに小さなコストでも塵も積もれば山となるというように、最終的な利益に大きな影響を与えることになるからです。そういう意味では極力コストは低く抑えるようにしたいところです。しかし、そのコストについて非常に悪いニュースが発表されました。住信SBIネット銀行の外国為替手数料が改正されることとなり、ドル円のコストがなんと1.5倍と跳ね上がることになったのです。これは非常に大きな問題です。そういうわけで今日はこのニュースについてみていきたいと思います。

米ドルの為替手数料が1.5倍に!

先日ネットメディアに以下のような記事が掲載されました。

このタイトルを見て私は非常に衝撃を受けました。為替手数料というのは海外への投資をする際には避けて通れないものであり、非常に大きなコスト負担となるものです。なのでいつも低く抑えるように努力してきました。しかし、その為替手数料がこの度大幅に上昇するようなのです。

実際には上がるものもあれば下がるものもある。

では実際にどの程度の上昇幅なのか。それは住信SBIネット銀行のホームページに掲載されています。

通貨 改定後(片道) 改定前(片道)

  • 1米ドルあたり 6銭 4銭
  • 1ユーロあたり 14銭 13銭
  • 1英ポンドあたり 24銭 28銭
  • 1豪ドルあたり 24銭 25銭
  • 1NZドルあたり 24銭 25銭
  • 1カナダドルあたり 24銭 25銭
  • 1スイスフランあたり 24銭 28銭
  • 1香港ドルあたり 5銭 5銭
  • 1南アランドあたり 19銭 14銭

引用:住信SBIネット銀行ホームページより

このように今回の改定において、すべての通貨について手数料が上昇するというわけではないようです。ドルやユーロは上昇しますが、ポンドや豪ドルなどはむしろ低下しています。なので人によっては今回に改定によって利益を得る人もいるでしょう。しかし、株式投資をしている人はやはり米ドルでの投資をしている人は多いでしょうから、今回の改定によって損失を被る人の方が多いのではないかと思います。

積立も米ドルは上昇する

ちなみに外貨積立を利用した場合の手数料は以下のようになります。

買付する通貨 改定後(片道) 改定前(片道)

  • 1米ドルあたり 3銭 2銭
  • 1ユーロあたり 7銭 11銭
  • 1英ポンドあたり 19銭 26銭
  • 1豪ドルあたり 19銭 5銭
  • 1NZドルあたり 19銭 23銭
  • 1カナダドルあたり 19銭 23銭
  • 1スイスフランあたり 19銭 26銭
  • 1香港ドルあたり 4銭 3銭
  • 1南アランドあたり 7銭 12銭

引用:住信SBIネット銀行ホームページより

積立の方がよりコストは低いのですが、こちらも米ドルについては上昇してしまいます。そして積立についても一律での上昇というわけではなく、コストが上がるもの、下がるものいろいろあるようです。

それでも米国株投資においてSBIグループの優位性は揺るがない

今回の改定について、なぜこのようなことになったのかということはよくわかりません。コストが下がるものもあることから単純な収益環境の改善ということではないのだろうと思います。ただ、米ドルでの為替手数料が大幅に上昇することには変わりなく、非常に残念な結果だといわざるを得ません。しかし、それでも為替手数料は6銭と非常に割安であることには変わりありません。外国為替手数料だけで見れば住信SBIネット銀行よりも安いところはありますが、その米ドルを証券会社へ無料で資金移動でき、株式投資に利用できるというところは他にはありません。なので通常であれば証券会社で25銭ほどの為替手数料がかかるところを6銭で済むというのは非常にお得だといえます。そういう意味で今回の改定というのは投資家にとって非常に痛手ではありますが、それでもまだ米国株投資におけるSBIグループの優位性というのは揺るがないと思います。

まとめ

今回は住信SBIネット銀行の外国為替手数料改定のニュースについてみてきました。今回の改定は単純にコスト増となる話なので非常に残念であるといわざるを得ません。しかし、それでもSBIグループが米国株投資において有利であることには変わりないので、投資スタイルを大幅に変更するという必要はないでしょう。しいて言うのであればなるべく為替手数料が発生しないように、一度米ドルに換えたものは極力円に戻さないようにした方がいいと思います。要は生活に必要な資金での米国投資は控えましょうということです。こういう悪いニュースが出た時にはライバル企業から、より良いサービスの発表を期待したいところですが、まず無理でしょう。それができるくらいならこれほど大きなサービスの差をSBIグループにつけられてはいないと感じるからです。個人的には楽天も銀行と証券を持っているのですからこれくらいしてほしいと思いますが、最近の楽天グループを見ていると、とてもそのようなことは期待できません。なので今回の改定において我々はこの決定を素直に受け入れるしかないのかなと思っています。大変残念ですが。