バリュー投資の死角とは

私の投資スタイルとしてはバリュー投資とインデックスへの積立投資を基本としています。個人投資家ができる最も安定的で確実な投資スタイルはこの2つだと思っているからです。投資を始めてもう20年以上たちますが、この方法を行うようになってから成績もまずまずですし、何よりストレスがなく、無駄な時間を使わなくてよいところが素晴らしいです。しかし、これらの方法も当然完璧ではなく、デメリットも存在します。そしてバリュー投資についてニューヨーク大学教授のアスワン・ダモダラン教授が指摘していたので今日はそれについてみていきたいと思います。

The Financial Pointer

アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、いつものようにバリュー投資家に対しクセになる毒舌でディスりまくっている。…

ダモダラン教授のバリュー投資批判

ダモダラン教授はバリュー投資についてはあまり好意的には見ていないようです。先日もインタビューで以下のように発言しています。

言いたかったのは、バリュー投資家が決して企業の価値評価をしていないということだった。・・・ PERが低いと飛びつき、儲かるとしても理由は優れた洞察ではなく中央回帰だ。

引用:The Financial Pointerより

ダモダラン教授はこのように述べ、バリュー投資を批判しています。バリュー投資では株価が企業価値よりも割安に放置されている銘柄に投資する方法です。それを判断する方法はいくつもありますが、PERなどの指標をもとに判断することが多いように思います。しかし、PERはあくまで過去を評価したものです。過去の業績に対して現在の株価がどの程度なのかを表しているのであって、将来の業績の見込みや成長性などは全く考慮していません。つまり今後も過去に合ったようなことが継続するという前提で評価をしていることになります。なのでもしPERのような指標で投資判断するのであれば、きちんと将来性も考えて投資しなければならないといっているのです。

過去の業績がこの先も続く保証はない

しかし、バリュー投資家というのはあまりそのことを考えて投資をする人は多くないように思います。株式をスクリーニングにかけて割安な株を何となく買っているという人も多いのではないかと思います。それではだめだというのです。確かにこの指摘については当然の話です。以下に過去が素晴らしい会社であっても将来にわたってそれが継続される保証はどこにもありません。今安定的に成長している企業も来年には赤字に転落していることだってあり得るのです。そうであればただ割安であるというだけで株を買うというのは非常に危険であるといえるでしょう。

将来性もきちんと評価しなければならない

バリュー投資を長年やっている人であればこの辺りはだれしも知っていることなのではないかと思います。実際、PERが割安であってもあまり儲からない株というものも結構存在します。PERが低いということは割安であるともいえますが、それだけ投資家が期待していないという側面もあるのです。要はあまり稼ぐことはできないと思われているのでしょう。であれば株価があまり上昇しないというのも当然であり、PERが低いというだけで投資をすることはあまりよい方法ではないのです。あくまで安定的に成長が見込めるのにもかかわらず、割安で放置されている銘柄を見つけることがバリュー投資なのです。

インデックスに投資する方がより簡単で確実

実際、そのような優良銘柄を見つけるということはなかなか難しいものです。どんなに盤石な事業モデルを持っていたとしても、株価が本当に上昇するかはまた別の問題です。そういう意味では個別銘柄で勝つというのは非常に難しく、だからこそアクティブ運用はインデックス運用には勝てないといわれているのです。あのウォーレン・バフェット氏でさえ最近はあまり成績がパッとしないために批判をされることがあります。バフェット氏のような天才でさえそのような結果になるのですから我々のような個人投資家が個別銘柄で勝つというのは至難の業です。そういう意味ではおとなしくインデックスの投資しておくことが一番確実で楽な方法なのではないかと思います。

まとめ

今日はバリュー投資の問題点について考えてみました。バリュー投資は非常に低リスクで行える良い投資方法だと思います。しかし、ただ割安だからというだけで株を買っていいわけではなく、将来性もきちんと判断したうえで割安な銘柄を選ぶべきでしょう。そういう意味ではグロース投資とあまり変わらないような気もしますが、リスクは明らかに低くすることができます。そういう意味でも個人投資家にとっては非常に有効な投資方法でしょう。きちんとメリットとデメリットを認識したうえで、自分に合った投資方法を見つけていくべきです。