投資家にとって必須の節税対策、繰越控除について確認する

一月も終わりに近づいてきました。この時期は大抵の投資家にとっていろいろと忙しい時期なのではないかと思います。そうです、もうすぐ確定申告の時期がやってくるのです。確定申告は一年間の所得や控除などの各種税金の申告をすることで、国民の大事な義務です。サラリーマンだと源泉徴収により納税は終了してしまうのであまり縁のない方もいるかもしれませんが、投資をしているとほぼ毎年確実に行うことになるのではないかと思います。確定申告をする理由というのは様々あると思いますが、今日はその中で損失の繰り越し、繰越控除についてみていきたいと思います。

証券取引で損失が出たら?確定申告で繰越控除をしよう | マネックス人生100年デザイン | マネクリ マネックス証券のお金と投資のオウンドメディア

繰越控除とは

株式投資を行った際、利益を上げたのであればきちんと申告をして税金を納めなければなりません。しかし、損失を出したのであれば申告は不要です。なので去年一年間の株式取引で損失を出した人は確定申告をしなくても構いません。ですが、確定申告をした方がお得になります。その理由は株式投資等の損失というのは確定申告をすれば3年間繰り越して相殺することができるためです。その例として以下の図のようになります。

引用:マネクリ 証券取引で損失が出たら?確定申告で繰越控除をしよう より

このように100万円の損失を出してしまった場合、損失の繰り越しを申告していれば翌年以降の利益と相殺でき、収める税金を少なくすることができるのです。上の図でもし損失の繰り越しを行っていなければ3年間で150万円分の課税所得が発生します。しかし、確定申告をして損失を繰り越していれば3年間の課税所得を50万円まで抑えることができるのです。この差は非常に大きなものです。課税所得が150万円であれば収める税金は所得税と住民税を合わせて約30万円になりますが、50万円の課税所得であれば約10万円となり、20万円も節税することができるのです。

確定申告は毎年する必要がある

このように株式投資を行っている人にとって非常にありがたい制度ですが、注意点もあります。一つは損失の繰り越しは毎年行わなければならないということです。例えば今年100万円の損失を出し、確定申告をしたとします。しかし翌年には申告するような事案がなかったために確定申告をしなかったとすると、最初の年に申告した損失は次年度以降には引き継がれないのです。つまり、その翌年に株式投資で利益を上げたとしても、その利益と100万円分の損失は損益通算できないのです。そのため一度損失を申告したときは、たとえ確定申告をする必要がなかったとしても、控除した損失を使い切るか、3年経過するまでは確定申告をし続ける必要があるのです。

すべての所得と損益通算できるわけではない

もう一つ注意することがあります。それは損益通算できる所得はグループ分けされており、違うグループ同士では損益通算できないのです。そのグループ分けは以下のようになります。

引用:マネクリ 証券取引で損失が出たら?確定申告で繰越控除をしよう より

このように株式や投資信託の損益は合わせて計算できますが、FXや先物取引などは株式等とは損益通算できないのです。損益通算はそれぞれのグループ同士で行う必要があります。

まとめ

今日は損失の繰り越しについてみていきました。税制をきちんと理解するということ投資家にとって必須です。それを理解しているかどうかで投資の結果は大きく左右されます。この制度は法によって定められた立派な節税制度ですから積極的に利用していきましょう。もうすぐ確定申告の時期がやってきます。まだ去年の損益について確認していない人は、慌てて確定申告をすることがないよう早めの準備をしておいた方がいいでしょう。その際は損失の繰り越しについてしっかり確認しておくべきです。